SunDanceKids!番外編
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伊坂幸太郎「あるキング」

読んだ順に書いていったら全然現状に追いつかないのでこれからは順不同で。

先週発売された「あるキング」。伊坂・・・。こんなの書くのね(-_-;)って感想です。今までの伊坂幸太郎を期待して読むと超裏切られる作品。もちろん悪い意味で。伊坂らしさの微塵もないです。張り巡らされた伏線を見事に回収しながら、イケてる会話で世界観を作り込んできたこれまでのものとはまったく違います。これって輪廻転生を意味してるの?うーむ、わからない。無敵な王に出会った時、庶民はどんな風になるのかって観点からすれば、メディアという怪物に翻弄される個人というこれまでにいくつかあった伊坂作品との共通項も少しはあるのだろうけど。で、内容も素直に面白くない。ちょっと平野啓一郎とか阿部和重とかみたいになりたいって思い始めてんのかなぁ。それとも今さらガルシア・マルケス「百年の孤独」に変に影響されたとか。もう一度、昔の伊坂幸太郎に戻ってほしいと切に願うよ。

道尾秀介「ラットマン」

殺人事件が起きるんです。物語が進んでいく中「もうこの男しか犯人はいないだろう」とプンプン匂いを撒き散らしていきます。このまま終わったらつまらないから読み手としては「でも、どうせこいつは犯人でないんだろ、どんでん返しがあるんだろ」と考えて読んでいきます。で、最後に・・・。というあらすじです。結果としては確かに一面的でなく多面的要素を含んだどんでん返しがあるのですが、如何せん登場人物が少ないのと伏線の張り方が荒いので「きっとこれが落とし穴だわな」と真犯人がバレバレです。「カラスの親指」であれだけのスティングをかましたこともあってちょっと物足りなかったなぁ。読む順番を間違えてしまったようです。

津村記久子「婚礼、葬礼、その他」

友人の結婚式の最中に上司の父親の葬式の手伝いに呼ばれたOLの話。書いてみるとなんともない話なんですけど実に味わい深い。これを笑えるかどうかで何かが決まるわけではないけど、「婚礼、葬礼、その他読んでニヤリと笑ったなー」って人となら友達になれそうな気がする、そんな感想です。しかし、この津村記久子は力の抜け加減というか周りに流されないというか、この佇まいが最高です。しかし最近の本はこういう矜持にも似た雰囲気を醸し出せないものばかりですな。本屋に行けば青春スポーツものばかり。現在進行形で読んでるタイトル買いしてしまったファンタジー小説なんか、アイデアやらなんやら今売れてるアイテムや設定をてんこ盛りしやがった作品で、しかも年齢的にも分別やら自尊心やら十分大人なおじさん作家。いい年齢していいとこ取りしながらそんな恥ずかしい内容のもの書いて!と読みながらこれほど腹が立った本はなかなかないですな。それに引き換え津村先生は偉い!その一言に尽きます。

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