8月になった

空気はとても暑いのに

何気なく秋のにおいが何処となく感じられる

 

山の中のパン屋は

春からどんどん客数が減り

 

店の外まで並んだ客の列が

今では嘘のように

ひっそりとしている

 

併設していた施設が閉店し

パン屋の隣の雑貨屋内にひっそりとその機能を移して


リニューアルとして銘打ったものの

そちらも閑古鳥が鳴いている

 

ある日、パン屋のパン焼き職人の若者が出勤時間にもなっても

現れず、あとから出勤してきたパート職員に発見された

 

彼は脱水で駐車場に倒れていた

 

過酷な労働に耐えかねて

心身ともに弱っていたのだ

 

ゆるゆると地面が液状化したように

パン屋の布陣は緩んできて

とうとう私もなぜここにいるのか疑問が湧いてきた

 

なぜ?

 

毎日、ルーティンで繰り返す日々に

心がなえてきた

新しいジャンプ、こころみ、難題をこなす

そんなことを乗り越えるのが仕事の喜びだったから

 

おとなしい日々が退屈に

 

魂は新しいフェーズに行こうとしている

 

私が心から望んで生まれてきた意義とは???

 

そう、心から望んでできる仕事

 

そうすると胸の奥からこんな声が聞こえてきた

 

「お金のために働いてはダメ」

(あなたの魂がヨロコブこと、神が喜ばれることをしなさい)

 

そう、日々我慢してつまらないことに耐える癖がついていた

 

誰かの望み通りに自分が嫌でもこなすことに慣れきっていた

 

いやいや、

 

これから自分のしたいこと以外は指一本動かさない心意気で

 

魂の喜ぶことに自分のエネルギーを注ぎたい

 

「意に添わぬこと」に時間とエネルギー=命を費やすことはやめよう

 

仕事の中に、そして、そこに命を捧げるに見合うものでなければ

TAISETUな自分の命を消費することはDEKINAI

 

私は「喜んで仕事ができなくなった」ことを告げ

 

この場を去ることにした。

 

別れって突然来るのだと思う。

 

別れは決して悪いことではない

 

お互いの縁は心の波が一致しなくなったとき

 

自然現象としておこるもの

 

「あの人の背中」にもお別れ。

 

少し、おめでたい気がした。