いきなり猫三匹と暮らす -57ページ目

いきなり猫三匹と暮らす

突如襲来した怪生物と犬好きのハートフルコメディ



初めてトラニャに心配された気がした。

もともとトラニャは私が病気でもまったく気にしないヤツだった。
  過去記事人が病気になると猫は(2)

少し前、カゼでひどく咳き込んだ。
元々ゼンソクもちではあったが、大人になってからはもっとも
ひどいありさまだった。
腹筋が痛くなるまで咳き込んでも止まらない。
ノドに痰が絡んで息が詰まる。

身をかがめて腹を押さえてひたすら耐えていると、
トラニャが必死で膝に頭をこすりつけてきた。
わたしのただならぬ様子を心配してくれているようだった。

トラニャにとってわたしは何でもできる神のような存在で、
全能のわたしが苦しんでいることなど想像も出来ない、
という感じだったのだが、
このときは、わたしの苦しみを気遣ってくれているように感じられた。

トラニャはけっこうな高齢猫なのだけれど、
ここに至って成長したのだろうか。
人の弱さをいたわることができるようになったのだろうか。