トラ猫トラニャはワガママである。
わたしが期待はずれなことをすると、
フニャフニャ怒る。
自分が膝に乗ろうとしているときに
席を立ったりするとすごく文句を言う。
そんなトラニャだが、ひとつ感心していることがある。
シャムが残したご飯にありつこうと
駆け寄っているとき名前を呼ぶと止まるのである。
猫はあまり命令を聞かない生き物だと思うのだが、
トラニャもあんまり従順な感じはしないのだが、
「ダメ」という必要すらない。
フヌゥ~と不満げな声は上げるが、
シャムのご飯を食べるのは思いとどまる。
止めたワタシが言うのもなんだが、不思議だ。
さいしょ止まるとは思わなかった。
ワガママで食いしん坊だが、ビビリでヘタレでもあるから、
わたしに怒られるのが恐いようだ。
シャムのエサには、薬を混ぜていることがあって、
その場合トラニャに食べさせるわけにはいかない。
わたしの声の真剣な響きを感じ取るのかもしれない。
そんな気もする。
いつもおバカだおバカだと言っているが、
こういうときは、意外にお利口かも、と
うれしくなる。
どうやら飼い主も相当におバカである。