トラ猫トラニャはわたしの外出をいやがる。
昔からそうだが、最近ひどくなった。
今朝、わたしが身支度をしているときから
付きまとってヒャウヒャウ鳴いた。
ごめんよ、お留守番お願いね、
そう言っても聞く耳を持たない。
わたしの足に前足をかけてすがる。
玄関までついてきて、わたしが靴に足を
入れようとしたところで、
ウゥンと、不満と悲しみの入り交じった
声をもらして奥に走り去った。
小さな声が胸を穿つ。
やはり寂しいのかと思うと辛い。
トラニャ、ごめんよ。
君とずっといっしょにいたいんだよ。
でも仕事だから仕方ないんだ。
そう言ってもトラニャには分からないのであった。