トラ猫トラニャが眠っているわたしの側に来た。
なんだか外から来た感じがした。
外へ出るはずはないのに、と不思議に思いながら
トラニャを脇に抱きかかえた。
いつもながらぶっといなと思いながら
トラニャに話しかけた。
--よしよし久しぶりだな
いつもいっしょにいるのに「久しぶり」はおかしいな?
そう思ったところで目が覚めた。
夢の中から続いていた音楽がしばらく頭に流れるのを
じっと聴いていた。
ベートーヴェン弦楽四重奏曲13番変ロ長調第3楽章
Andante con moto, ma non troppo. Poco scherzoso
どこまでも透明で明るく美しく、なぜか悲しい調べを
