いきなり猫三匹と暮らす -118ページ目

いきなり猫三匹と暮らす

突如襲来した怪生物と犬好きのハートフルコメディ

トラ猫トラニャはよくすねる。
ふだんからよくすねるが、最近は特によくすねる。
口内炎で動物病院に連れて行かれるからだ。

ムリヤリ恐いところへ連れて行かれて、
痛いことをされる‥‥

トラニャがそう思うのは仕方ないか‥‥。

ただ腹を立てるのならまだいいのだけれど、
トラニャはすねていじける。
自分は愛されてない、そう感じてしまうようなのだ。

過去を振り返るとこれもまた仕方のないこと
なのかもしれない。

トラニャは、うちにいた3匹の中で、もっとも若く、
もっとも地位が低かった。

シャムは差別しているように見えなかったけれど、
少なくともトラニャは自分は最低身分なのだと
強く意識していた。

夜わたしが寝るとき、顔の近くで甘えるのは
シャムとクロ。
トラニャはいつも足元だった。

おいでと呼んでも近くには寄らず、
ムリヤリ抱き寄せても、すぐに足元に帰った。

ブラシをかけるときも、先輩猫を気にして
すぐ逃げた。

シャムとクロがいっぱい可愛がってもらっていて、
自分は一番さいご‥‥。

わたしが決めたわけではなく、
シャムが押しつけてるようにも見えなかったのだが、
何よりもトラニャ自身が、そう振る舞っていた。

さいしょクロとは少し折り合いが悪かったので、
甘えようとしてクロに怒られたことは
もしかしたらあったのかもしれない。

残念なことに、クロとシャムが死んでからも、
その感じはずっと残っている。

--トラニャのコト、ホントにスキ?

しばしば、そう問いかけられている気がする。

すねる場所を決めて待っているのも、
わたしにワザワザ迎えに来させることで、
気持ちの強さを試されている感じだ。

トラニャ、お前は気づいてないだろうけど、
お前はとってもとってもカワイイんだよ!
もっと自信を持ちなさい!

いつもそう思うけれど、ムダなのであった。