ネット詐欺は、その名のとおりインターネットを活用した詐欺のことを指します。
お金を騙し取られてしまったり、個人情報を抜き取られてしまったりするなどの被害を受けてしまうものです。
スマホやインターネットの普及により、被害件数は増加傾向にあります。
また、手口も多様化しているので対策も難しくなっているのが現状です。
今回は、そんなネット詐欺の概要やネット詐欺で狙われやすいSNSのプロフィールの特徴、ネット詐欺に遭いやすい年代、被害を回避するために知っておきたいポイントについて解説していきます。
■そもそもネット詐欺とは?
ネット詐欺は、冒頭でも述べたようにインターネットを使った詐欺行為です。
スマホやインターネットの普及に伴い、被害が増えています。
好奇心や不注意を利用した手口が多く見られます。
手口は多種多様なので、ここでは代表的な手口をいくつかピックアップしてご紹介します。
・フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、実在の企業や金融機関などを名乗る「なりすましメール」を送り、偽物のサイトにアクセスさせます。
そして、個人情報を抜き取ります。
・ワンクリック詐欺
ワンクリック詐欺は、偽物の成人向けサイトなどにアクセスさせ、高額な料金を請求します。
サイトにアクセスしただけで「登録完了」「購入完了」といったメッセージが出てくるのが特徴です。
・ランサムウェア
ランサムウェアは、スマホやパソコンをロックして使えない状態にして、解除するための金銭を要求します。
身代金詐欺と呼ばれる手口です。
請求されたお金を支払っても解除されず、泣き寝入りとなってしまうパターンが多いです。
・偽警告
Webサイトにアクセスした時に「ウイルスが見つかりました」「セキュリティソフトをダウンロードしてください」などの警告が出てくる詐欺です。
偽物の警告を表示させ、料金を請求してきます。
「ウイルスに感染した」などの警告が出ると焦ってしまい、偽物のセキュリティソフトを購入してしまうケースは少なくありません。
・偽物のECサイト
偽物のECサイトは、実在するECサイトを模して作られたものです。
精巧にできているので、間違えてしまう可能性が非常に高いです。
商品代金を支払っても商品が送られてこないという被害が多く見られます。
・架空請求
架空請求もネット詐欺の一種です。
身に覚えのない請求メールやSMSが送られてきます。
成人向けサイトの利用料金の支払いを求めるという手口が代表的です。
身に覚えがなくても請求されると不安になり、振り込んでしまう人が後を絶ちません。
■ネット詐欺で狙われやすいのはこんなプロフィールの人!
ネット詐欺に狙われやすい人には特徴があります。
ここでは、SNSでネット詐欺師に狙われやすい人の特徴をご紹介します。
自分自身のSNSのプロフィールが当てはまらないかチェックしてみてください。
・家族やパートナーと撮影した写真をアップしてない
家族やパートナーと撮影した写真をアップしてない人は、シングルだと思われる可能性が高いです。
詐欺師の中には恋愛感情を利用して騙そうとする人もいるので、家族やパートナーがいない人を狙おうとするケースも見られます。
ランチに行った時の写真や旅行先で自分だけ写っている自撮り写真などを主にアップしている場合は、恋愛感情を利用して騙す詐欺師に目に留まる可能性が高いです。
少しでもパートナーがいそうな雰囲気があれば被害に遭う可能性を下げられますが、明らかにシングルだとわかるような投稿内容になっている場合は注意が必要です。
・車や自宅、高級品の写真をアップしている
車や自宅、高級品の写真をアップしていると、経済的な余裕がある人だと思われます。
詐欺師は少しでも多くのお金を騙し取ろうと考えているので、少しでも裕福な人を狙おうと考えます。
そのため、明らかにお金持ちだという雰囲気が見て取れる場合は、詐欺被害に遭うリスクが高いと言えるでしょう。
詐欺師に目に留まった場合、高額な金銭を要求される詐欺被害に遭う恐れがあります。
SNSには詐欺師ばかりではないので、車などを自慢するのももちろん問題ありません。
しかしそのような投稿をする際は、友達限定にするなどの工夫をするのがおすすめです。
・ペットの写真をアップしている
ペットの写真をアップしている場合も、詐欺師に狙われる可能性が高いです。
愛犬家などを装った詐欺師もいるためです。
ペットの話をして距離を縮め、詐欺をしようと考えているパターンも実際にあります。
本当に愛犬家な場合もあるので、絶対に警戒しなければいけないというわけではありません。
しかし、相手のプロフィールにペットの写真が載っていなかったり、話がコロコロ変わったりする場合は、実際にペットを飼っていないと考えられます。
そのような違和感があった時は、詐欺師の可能性があると考え、警戒するのが得策です。
■ネット詐欺に遭いやすい年代は?
ネット詐欺に遭う年代は幅広いです。
どの年代もネット詐欺に遭ってしまうリスクはあります。
特に被害に遭いやすいのは、10代や20代の若者です。
若者の間でもネットショッピングは当たり前になっていて、SNSで情報交換をするケースも多く見られます。
スマホを片時も離せないような世代でもあるので、ネットにどっぷり浸かっていると言えるでしょう。
だからこそ、ネット詐欺の被害にも遭いやすいです。
ワンクリック詐欺やフィッシング詐欺、無料商法(無料だと謳って有料プランを契約させる)などは、特に10代の被害者が多いと言われています。
20代になるとマルチ商法に騙されてしまう人が増えます。
また、2022年4月1日からは成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
それに伴い、18歳や19歳でも親権者の同意なしでローンを組んだり、クレジットカードを契約したりできるようになったのです。
見方を変えると、社会人経験が乏しい若者が悪質な詐欺師に狙われるリスクも高くなったと考えられます。
■ネット詐欺に遭わないようにするには?
ネット詐欺に遭うと多額のお金を騙し取られてしまう恐れがあるので、被害に遭わないようにしたいと考えるものです。
しかしネット詐欺の手口は巧妙になっていて、騙されてしまうリスクは非常に高いです。
だからといって、詐欺被害に遭って泣き寝入りするわけにもいきません。
そこで最後に、ネット詐欺に遭わないようにするために知っておきたい対策やポイントについて解説していきます。
・ネット詐欺の手口を知っておく
ネット詐欺の被害に遭わないためには、どのような手口があるのか把握しておく必要があります。
手口がわからなければ、警戒のしようがありません。
しかしネット詐欺の手口は前述したように多岐にわたり、この記事で紹介したもの以外にもあります。
また、これからはさらに派生した手口が出てくる可能性もないとは言い切れないでしょう。
そう言ってしまえばきりがないので、よくあるネット詐欺の手口だけでも把握しておくことをおすすめします。
何となくでも手口を知っていれば、あなた自身の身に降りかかった時、警戒できる可能性が高いです。
・怪しいメールやSMSなどを開かない
怪しいメールやSMSなどを開かないことは、セキュリティ対策の基本中の基本です。
メールなどが届くとどうしても気になってしまいますが、詐欺師が送っている可能性があります。
本物と似たように作られているので騙されてしまうかもしれません。
見分けがつかずにメールを開いてしまう場合もあるでしょう。
そのような時は、添付されているURLを開く前に公式サイトにアクセスし、メールに書かれていることが事実か確認するようにしてください。
面倒だと感じるかもしれませんが、事実確認をすることは自衛にもなるので習慣づけするのがおすすめです。
・セキュリティソフトを取り入れる
セキュリティソフトを取り入れるのも、1つの方法です。
個人情報の漏えいや偽サイトによる詐欺被害を防止するために有効です。
セキュリティソフトにも色々な種類があるので、どれがいいか調べてみてください。
ソフトによって利用料金やサービスなどが異なるため、納得できるものを選ぶようにしましょう。
お金がかかることが懸念点になってしまうかもしれませんが、詐欺被害に遭うとより多額の負担を強いられる恐れがあります。
こうしたリスクを回避したい場合は、月額料金などを支払ってセキュリティソフトを導入することも検討してみましょう。
・詐欺サイトに遭遇したら無視する
怪しいサイトにアクセスしてしまい、料金の請求画面が出てしまった時は無視するのも良いでしょう。
身に覚えがない料金の請求メールも無視して問題ありません。
何度も送られてくるかもしれませんが、それは詐欺師が不安を煽るためにやっていることです。
明らかにあなた自身が使ったサイトでないなら、無視するようにしましょう。
メールの返信をしたり、支払いをしたりしてしまうと、被害が大きくなってしまう恐れがあります。
フィッシング詐欺も、偽物にサイトにアクセスしただけなら個人情報などを抜かれるリスクは非常に低いです。
焦ってしまう気持ちもわかりますが、そのような時こそ冷静に考え、無視しても問題ないことを思い出してください。
・OSやファームウェアを最新版にしておく
ネット詐欺は、OSやファームウェアの脆弱性をついて、サイバー攻撃を仕掛けることもあります。
つまり、OSやファームウェアは常に最新版にしておいた方が良いと言えるでしょう。
これらは脆弱性を修正するために更新される場合もあるので、こまめにチェックしておくことをおすすめします。
・万が一の時に備えて相談窓口を把握しておく
対策をしていても、ネット詐欺の被害に遭う可能性をゼロにすることはできません。
そのため、万が一の時に備えて相談窓口を把握しておくことも重要です。
ネット詐欺に遭った時の相談窓口には、弁護士や警察、国民生活センターなどがあります。
弁護士に相談する場合は、ネット詐欺に関わった経験があり、ネット上のトラブルに強い法律事務所に依頼するようにしましょう。
警察は、最寄りの交番などでは対応してもらえない可能性があります。
警察に相談する際は、サイバー警察局などに相談するのがおすすめです。
国民生活センターは、アダルトサイト関連のトラブルなどの相談を受け付けています。
弁護士や警察などに相談するハードルが高いと感じる場合は、まず国民生活センターに相談してみてください。
■まとめ
ネット詐欺の手口は巧妙になっていて、騙されるリスクが高まっています。
ネット詐欺で狙われやすいSNSのプロフィールには、前述したような特徴があります。
もしも該当している場合は、被害に遭う前に変えるようにしてみてください。
既に何らかの被害に遭ってしまっている場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
ネット上のトラブルに強い弁護士に相談できれば、ネット詐欺被害にも適切に対応してもらえます。