チクワです(・∀・)
むりさんは、私の様子を見る為に坂道にブッサ君を停めておく事が怖かったと言ってました。
はじめに。
今日は文字が多い上に超長文、
オチもありません
どーぞお気軽にスルーして下さい。
10月22日(火)の続き
休憩したローソンからホテルがある嵐山までは約1時間ほどの距離、とのこと。
出発前の地図確認とナビ設定はむりさんに任せ、いざ出発。
畑と畑の間を走っていると、少しずつ日が暮れ始め、空気が変わっていくのを肌で感じます。
そう
そこまでは気持ちよく走っていたんです。
しかし、走り進むうちにどんどんと道が細くなり、
やがて、センターラインが無くなって木の生い茂る山道に。
車一台がやっと通れるくらいの道幅です。
そして日没。
街灯の無い、真っ暗闇の山の中へと吸い込まれてゆく黒の2台。
それでもこの時はまだ、
「なんかヤバそうな雰囲気だねー」
なんて言える余裕がありました。
そのまま進んで行くと、かろうじて道は舗装されているものの、
穴ボコだらけでボッコボコ
そこら中に泥、水溜り
濡れた落ち葉でベッチャベチャ
あちこちに落石注意の看板
ところどころ小さく崩れてる
怖くて確認はしていませんが、逆側は多分崖
写真など撮る余裕は
これっぽっちもありません( ´;゚;∀;゚;)
石を避けたり、穴を避けたり、超低速運転。
無口になる私。
先を走るむりさんが、インカムで「大丈夫?」と声を掛けてくれましたが、本当はこの時点で引き返したかった……でも、もうかなり進んでしまったし、足元の悪い酷道でUターンするのも危険です。
ヨロヨロと漆黒の闇の中を、ヘッドライトだけを頼りに慎重に走り続けていくと、突然、急勾配でタイトな上りの急カーブが現れました。
その時私は知らぬままに進んで行ったので、恐怖を感じる暇も無く奇跡的にクリアしました。
でも、その急勾配、急カーブっぷりに、足はガクガク震えています。
後に調べたところ、私達は府道50号を走らされていました。
地図で確認すると、
そして、
私を震え上がらせた急な上りカーブは、
突然の試練に震えながらノソノソと進むと、先を走るむりさんから恐ろしい情報が…
「その先に、もうちょいキツいカーブがあるから気を付けてね」
その瞬間
怖くて動けなくなった
目を凝らして先を見ると、確かに。
更に凄い上りの急カーブが見えます。
この時私、この道は酷道で有名な暗峠なんじゃないかと思いました。
しかし、暗峠は位置的に違います。
確か、奈良の方じゃなかったかな…
でも、何度もユーツーブで見たあの暗峠に本当にそっくりで、この時はこれ位の勾配があるように感じたんです。
暗峠じゃないと分かっていても、恐怖はどんどん増していきます。
カーブで停止したままちらりと足元を見ると濡れた苔がビッシリ。
心を落ち着ける為に一度バイクから降りたいけれど、スタンドを立てたら苔で滑って倒すんじゃないか、
ズルズル滑って崖の下に落ちるんじゃないか、
そんな悪い妄想ばかりが膨らみます:(´ºωº`):
にっちもさっちもどーにもブルドッグ。
硬直したままジッとしていると、追い打ちをかける様に後方から白いハイエースが来るではありませんか。
幸い?私は道の右端で動けなくなっていたので、ごめんなさいと呟きながら「どーぞお先に」のジェスチャーをしました。
ハイエースはぎゅーんとカーブを上ろうとしますが、
シュルシュルシュル!!
と大きな音を立ててタイヤがスリップしています。
:((´゙゚'ω゚')):ガタガタガタガタ
ごごごごごめんなさい…
私が邪魔で小旋回させてしまったから…
それでも何度もこの道を通っている地元の人なのか、慣れた様子で一度切り返すと、その先のカーブもものすごい角度でヌワーン!と上っていきました。
しかし、チクさんはスリップ音で更に恐怖が増し、顔面蒼白(多分)、呼吸は荒くなり、ハンドルを握る手もガクガク震えて半ベソ状態。
インカム越しにやたらとハァハァ息の荒い妻を心配したむりさん、
苔の無い出来るだけ平らな場所にブッサ君を停めて、坂を降りてきてくれました。
ニンジャに跨ったまま硬直している私の傍に立ち、教官の様に「あーしてこーして」と坂の上り方を教えてれますが、
動き出そうとするとエンスト連発。
エンジンをかけ直そうにも操作方法が分からなくなってしまい、完全にパニック状態です。
少しでも走り出したら苔で滑って転倒、そのままズルズル、崖の下に真っ逆さま…というイメージが出来てしまい(多分ガードレールはあったし、そんな事にはならない)、
恐怖のあまり軽く過呼吸に…( ´;゚;∀;゚;)
完全に運転する自信がなくなり、怖くて逃げ出したくなった私は、
「この道を抜けるまで、ニンジャに乗っていってくれないかな…」
とむりさんに頼みました。
真っ暗で怖いけど、自分は歩いて行こうと思ったんです。
あとで考えれば、あの時むりさんにニンジャを運んでもらったとして、じゃあ置いてきたブッサ君はどーすんだっつー話ですが、
この時はそこまで頭が回りませんでした。
突拍子もない事を言う私に対し、
むりさん、
「だったらいっそのこと一度バイク倒しちゃうか?」
一度倒してしまえば諦めがついて、倒す事への恐怖がなくなるでしょ、と。
絶賛パニック中の私は、バイクを倒すことより崖から落ちる事の方が怖くなっていましたが(←そんな事にはならない。ほんとバカ)、
その場所では、バイクの乗降すら危険だったので、もう自分でどうにかするしかありません。
そうと分かったら少し覚悟が出来ました。
まず深呼吸して冷静に。
操作方法を思い出します。
両足を付いたまま、半クラでゆっくり、少しずつ少しずつ苔のカーブを大曲がりし、曲がりきったら少〜しだけ加速して坂を上りきる。
止まったら死ぬ(←ほんとバカ)と思っていたので、平らな場所までソロリソロリと走り停止、
これをもう一箇所繰り返し、その先はカーブが緩やかになったので、なんとかクリアです…
その後、先導するむりさんがインカムで道の状態を細かく教えてくれながら走り切り、この恐ろしい酷道を走りきったのでした。
Googleマップ……
あの酷道っぷりを皆さんに伝えたくて、後日ユーツーブなど探してみましたが、どれも昼間で路面も乾いてるからいまいち伝わりきらない。
むりさんはあの日、事前に地図を確認していますから、ゆく先にあのグニャグニャ急勾配ゾーンがある事は知っていました。
さすがにあれほどドロドロとは思わなかったそうですが、まぁ行けるだろうと。
実際むりさんは低速でスルスルと上っていきましたからね…
つまるところ、
私の技量不足ということです。
ビビり過ぎもある。
後に、
「昼間だったらチクワも楽勝だったでしょ」
とむりさんは言いますが、
確かに、今回こうして記事を書きながらあの時の事を細かく思い出しましたが、
果たして、
こんなにワーワー言う程の道だったのだろうか…という気持ちにはなりました。
でも
どんなに太陽がキラキラ眩しい快晴の真っ昼間だろうと、もう二度とあの道は走りません。
二度とゴメンだ(;ω;)
もう暗峠の動画も観ない。思い出すから。
ちなみに
パニック状態で私は覚えていないんですが、
エンスト連発でエンジンのかけ方も分からなくなくなった時、
「私はバイクに跨ったままバランスを取るから、むりさん坂の上まで押してくれないか」
と言ったそうです。
私が乗って300キロ近くあるバイクを押して上れと。
「あの時は、もうホントにコイツを置いていこうと思った」
と、言っておりました…:(´ºωº`):スイマセン…
むりさんは、私の様子を見る為に坂道にブッサ君を停めておく事が怖かったと言ってました。
お察しします…スイマセン…
続く。







