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砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

2月は本屋大賞ノミネート作を中心の読書で、「義父と娘の近親相姦」「妻と子供を残してガンの宣告を受ける父親」「生後まもない乳児が攫われる」という3作を読む。1歳の娘を抱えた父親である僕が読むには、いかがなものかという内容ばかり。これは何かの修行なのでしょうか。


私の男
文藝春秋
桜庭 一樹(著)
発売日:2007-10-30
おすすめ度:4.0


Amazy
直木賞受賞作。本屋大賞ノミネート作品。近親相姦をテーマにした内容。この作品を評価する人が沢山いることは理解できる。文章も構成も見事だとは思う。でも僕は無理だった。



カシオペアの丘で(上)
講談社
重松 清(著)
発売日:2007-05-31
おすすめ度:4.0
カシオペアの丘で(下)
講談社
重松 清(著)
発売日:2007-05-31
おすすめ度:4.0

Amazy
本屋大賞ノミネート作品。ガンで死を宣告された父親と家族とその幼なじみたちの物語。誰もが苦しみを抱えている。とにかく、よく泣かされた。悲しいのやら嬉しいのやら、いろいろな涙があって、ひとつの物語のなかで、涙の意味が変わっていくところが体感できたというのは、貴重な経験だと思う。



乳と卵
文藝春秋
川上 未映子(著)
発売日:2008-02-22
おすすめ度:4.0


Amazy
芥川賞受賞作。僕は前作「わたくし率 イン 歯ー、または世界」という複雑怪奇な暴走した小説を読んでいたので、この小説はとても読みやすく分かりやすくなっていて、適度に文学的で、芥川賞を受賞するために書いたような物語で、少し拍子抜けする。対談やインタビュー記事を読んでいると、このままエンターテイメント路線に流れていきそうなニュアンスの言葉が多かったけど、僕としては川上未映子の小説はもっとよう分からん意味不明なのを読みたい。



異邦人 (新潮文庫)
新潮社
カミュ(著)
発売日:1954-09
おすすめ度:4.5


Amazy
今年は古典を読んでいくということで、まずはこれを選んだ。太陽が眩しかったから人を殺した青年を描いた物語。不条理な主人公の行動とその時の感情が細部まで描かれている。青年は全体としては人間的であり社会的な行動を取っているのだが、どこか違うところがある。感情の一部が欠陥しているように見える。それは同じ姿形をしていても、理解できない異邦人のようでもある。だが異邦人といっても、同じ人間には違いなく、理解できない不条理な感情は、僕の中にもあるように思えてくる。




土曜日 (Shinchosha CREST BOOKS)
新潮社
イアン・マキューアン(著)小山 太一(翻訳)
発売日:2007-12
おすすめ度:5.0


Amazy
脳外科医のある土曜日。夜明け前、炎上した飛行機を目撃し、テロの可能性を疑うところから1日が始まる。充実した人生を歩み、愛すす家族とともにある平穏な土曜日。その日の予定を着々とこなす描写を読みながらも、どこか不安がつきまとう。文学が嫌いでリアリストの脳外科医が、日常を分析しつつ繰り広げられる物語は、波乱の予感に満ちていて、それは9.11以降の現代を生きる世界の空気と近いものになる。




八日目の蝉
中央公論新社
角田 光代(著)
発売日:2007-03
おすすめ度:4.5


Amazy
本屋大賞ノミネート作品。不倫相手の家から乳児を攫った女性の逃亡劇と、その子供が成長してからの物語。赤ん坊の可愛さというのが、この物語が成立する重要な要素になっているが、実際に僕の横に可愛い乳児がいるので、そのあたりの説得力は十分にあった。ぐいぐい読ませる文章&展開は見事で、感動的なのラストまで一気読みだった。血の繋がらない親密な親子、血が繋がっていても傷つけあう家族。その先に何があるのか。




文化系トークラジオLife
本の雑誌社
津田大介(著)斎藤哲也(著)柳瀬博一(著)佐々木敦(著)仲俣暁生(著)森山裕之(著)鈴木謙介(著)
発売日:2007-11-08


Amazy
ラジオ番組の書籍化。鈴木謙介をメインとして仲俣暁生、佐々木敦、柳瀬博一、斎藤哲也、森山裕之、津田大介という豪華メンバーがサブパーソナリティ。バブル再来、戦争とリアル、憧れの女性、セカイ系、ロストジェネレーション、大人になるということ、といったテーマを語っているが、特に答えを出すということではなく、それぞれの想いを熱くぶつけ合うといった感じで、パーソナリティ達の人柄も含めて、とても好感の持てる内容。おすすめ。こちらからラジオが聴けます
月刊プレイボーイ2008年4月号「特集 この人の書斎が見たい!」ホームページで少し紹介されている 。やっぱり生活感のある内田樹先生の書斎がいいなと思う。
論座2008年4月号「特集 理想の書評を求めて」目次はこちら 。ちなみにホームページでは「理想的な書評に追求してほしいもの」の記事が”原武史 明治学院大学教授”となっているけれど実際は”小野寺健 横浜市立大学名誉教授”の間違いです。記事内容は各国の書評事情を紹介して、実際のその国の書評を掲載するというもの。小説ではなくノンフィクションに対する書評を取り上げていて、文壇ではなく政治的な論壇に対する書評の関わり方といったもので、小説派の僕にはちょっと物足りない。


PLAYBOY (プレイボーイ) 日本版 2008年 04月号 [雑誌]
論座 2008年 04月号 [雑誌]
朝日新聞社出版局
発売日:2008-03-01

Amazy
上旬はこちら で紹介したので。そういえば、先月の情熱大陸では桜庭一樹がで紹介されていて、ファミ通文庫から移籍の角川文庫『赤×ピンク』もチラッと映っていた。番組では小説を書くことに対する気迫が伝わる見ごたえのある内容だった。けど、桜庭一樹は「ライトノベルを書いても売れなかった」という紹介のしかたは納得いかない。GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫) はめっちゃ売れました。

二十億光年の孤独 (集英社文庫 た 18-9) (集英社文庫 た 18-9)
集英社
谷川 俊太郎(著)川村 和夫(翻訳)W.I.エリオット(翻訳)
発売日:2008-02-20
おすすめ度:5.0
空からきた魚 (集英社文庫 ひ 27-2) (集英社文庫 ひ 27-2)
集英社
アーサー・ビナード(著)
発売日:2008-02-20
ナラタージュ (角川文庫 し 36-1)
角川書店
島本 理生(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:4.0
スモールトーク (角川文庫 い 63-1)
角川書店
絲山 秋子(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0
暮しの眼鏡 (中公文庫 は 58-1)
中央公論新社
花森 安治(著)
発売日:2008-02
告白 (中公文庫 ま 35-2)
中央公論新社
町田 康(著)
発売日:2008-02
夢のような幸福 (新潮文庫 み 34-6)
新潮社
三浦 しをん(著)
発売日:2008-02
古道具中野商店 (新潮文庫 か 35-7)
新潮社
川上 弘美(著)
発売日:2008-02
贖罪 上巻 (1) (新潮文庫 マ 28-3)
新潮社
イアン・マキューアン(著)小山 太一(翻訳)
発売日:2008-02
贖罪 下巻 (3) (新潮文庫 マ 28-4)
新潮社
イアン・マキューアン(著)小山 太一(翻訳)
発売日:2008-02
ルインズ 上―廃墟の奥へ (1) (扶桑社ミステリー ス 10-2)
扶桑社
スコット・スミス(著)近藤 純夫(翻訳)
発売日:2008-02
ルインズ 下―廃墟の奥へ (3) (扶桑社ミステリー ス 10-3)
扶桑社
スコット・スミス(著)近藤 純夫(翻訳)
発売日:2008-02
赤×ピンク―Sakuraba Kazuki Collection (角川文庫 さ 48-1)
角川書店
桜庭 一樹(著)
発売日:2008-02


Amazy
なんとか本屋大賞の投票も無事に終えた。ここ数年、本屋大賞を中心とした読書をしているので、2月末で1年が終わったような気分になる。そして、また来年の本屋大賞を探すための読書生活が始まる。といいつつ、最近翻訳物が気になる…。

独断と偏見を元に、売れ筋にまったく関係なく、気になる単行本。


ニートピア2010
文藝春秋
中原 昌也(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0
オブ・ザ・ベースボール
文藝春秋
円城 塔(著)
発売日:2008-02
乳と卵
文藝春秋
川上 未映子(著)
発売日:2008-02-22
おすすめ度:4.0
存在の耐えられない軽さ (世界文学全集 1-3) (世界文学全集 1-3) (世界文学全集 1-3)
河出書房新社
ミラン・クンデラ(著)西永 良成(翻訳)
発売日:2008-02-09
おすすめ度:4.5
蒸気駆動の少年 [奇想コレクション] (奇想コレクション)
河出書房新社
ジョン・スラデック(著)柳下毅一郎(翻訳)
発売日:2008-02-19
ベストセラーだって面白い
中央公論新社
岡崎 武志(著)
発売日:2008-02
新・装幀談義
白水社
菊地 信義(著)
発売日:2008-03
アーティストは境界線上で踊る
みすず書房
斎藤 環(著)
発売日:2008-02
視点をずらす思考術 (講談社現代新書 1930)
講談社
森 達也(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:2.5
チラシコレクション―折り込みチラシ、店頭配布チラシを集めたサンプルブック!
エヴァ・トラウト (ボウエン・コレクション)
国書刊行会
エリザベス・ボウエン(著)
発売日:2008-02
ブッダの幸福論 (ちくまプリマー新書 (077))
筑摩書房
アルボムッレ・スマナサーラ(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:5.0
フォトグラフール
講談社
町田 康(著)
発売日:2008-02-15
猫と針
新潮社
恩田 陸(著)
発売日:2008-02
おすすめ度:3.0
福袋
河出書房新社
角田光代(著)
発売日:2008-02-15
おすすめ度:5.0
ブランケット・キャッツ
朝日新聞社
重松 清(著)
発売日:2008-02-07
おすすめ度:4.5

Amazy
先日、行きつけのツカシンのふたば書房に行くと、なんと長嶋有ら5人が作った同人誌「イルクーツク2」 を発見。なんだか斬新な装丁。2100円は高いけど超豪華メンバーの執筆人。ここで出会ったのも何かの縁かなと買うことにする。「イルクーツク2」を片手に雑誌コーナーをふらふら見ていると、なんと佐々木敦がつくった雑誌「エクス・ポ」 を発見。フルカラー16ページのなかにビッシリと記事が書き込まれ、それが封筒に入って売られている。これまた斬新なつくり。こちらも僕の気になる人たちがこぞって書いているため、悩みつつ購入。