砂場 -40ページ目

砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。


リトル・モアより新創刊です。季刊「真夜中」 。夜型の僕としては見逃せないタイトル。表紙のデザインには一目惚れです。執筆人も僕の気になる人が多数入っているということで、これは絶対に買います。

以下、Amazonの商品説明文

内容紹介
言葉は真夜中の星、
写真は光、絵はともしび、
デザインは夢。
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リトルモアより 新雑誌 季刊『真夜中』
2008年4月22日創刊!

テーマは、文芸、写真、絵、デザインと、ジャンルにとらわれず、
人間の想像力、表現力のすばらしさと自由、
現実に抗う力、
そして自分と自分をとりまく世界を変えようとする意志です。

いま、時代の動向は、私たちの生活に様々な不安を呼び起こすけれど、
それでもなお、人それぞれが唯一であることを、
情熱や怒りを、ため息を、祈りを、
言葉で、写真で、絵で、デザインで、
表しつづける作家たちがいます。

彼らの力を吸収しながら、
しんとした真夜中の部屋であらわになる、
あなたの感情や思考を揺さぶる雑誌、
そして明日をむかえる励みとなるような雑誌を作り
たい。

真夜中のページは、ひとりひとりの手のひらと指先で灯されます。
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アートディレクション:服部一成
刊行サイクル:4、7、10、1月

著者について
[参加作家一覧]
高山なおみ/古川日出男/内田也哉子/瀧本幹也/堀江敏幸/
いしいしんじ/保坂和志/秦早穂子/伊佐山ひろ子/
松尾スズキ/米沢亜衣/伊藤存/高野文子/ECD/
北村道子/長田史野/大竹昭子/佐内正史/eri/
渡辺真起子/今井智己/市川実和子/小野正嗣/福永信/
東直子/須藤靖/宮崎誉子/渡邉良重/宇野邦一/
西平直/桐江キミコ/沼野充義/
マグダレーナ・トゥッリ/高木紗恵子/東野翠れん
*登場順(予定)
モンキー ビジネス2008 Spring vol.1 野球号
ヴィレッジブックス
柴田元幸(編集)
発売日:2008-04-18


柴田元幸氏が責任編集の文芸誌「モンキービジネス 」が創刊。超豪華メンバーだなとホームページの目次を眺めていたら西岡兄妹のとこに〈立ち読みする〉というボタンが。西岡兄妹が大好きな僕としては喜び勇んで押すと、ウインドウが開いて1ページ目がでるものの、どこをどうしても2ページ目がでてこない。1ページだけで〈立ち読み〉と呼べるのか。そうですか。買います。

以下、目次

Dialogue
小川洋子×柴田元幸 野球のダイヤモンド
Poetry
田口犬男 ヒーローインタビュー もしくは 野球はたんなる気晴らしに過ぎないか
Essays
柴田元幸 Writers on Baseball‐オースター、ノーマン、ファレル
ジェームズ・T・ファレル  僕はブラックソックスを覚えている 藤井光=訳 このあたりの人たち1
川上弘美 にわとり地獄
Monkey Contemporaries
シェリー・ジャクソン 血  柴田元幸=訳 
浦ばなし1
小野正嗣 カニとカニンコ 
あかずの日記1
岸本佐知子 二月‐三月 分数アパート
Classics in Comics
西岡兄妹 流刑地にて フランツ・カフカ(池内紀=訳)原作 
 Gangster Fables1
バリー・ユアグロー ブーゲンビリア 柴田元幸=訳
Gangster Fables1
ハーマン・メルヴィル 書写人バートルビー――ウォール街の物語 柴田元幸=訳
Monkey Classics: Overseas
尾崎翠 第七官界彷徨(抄)
川上未映子 第七官界で、命がけで遊ぶ
Fiction
古川日出男  怪物たち
ハルムスの世界
ダニイル・ハルムス  ひとりの男がいた ほか 増本浩子/ヴァレリー・グレチュコ=訳
いろいろまとめて紹介。

・ダヴィンチがリニューアル。長年見慣れたレイアウトなどが変わって、視線がウロウロする。

・4月は新聞の書評委員の入れ替えの時期で、読売新聞に綿矢りさが入っていた。『ペットサウンズ』ジム・フリージ/村上春樹訳を紹介

・新潮社からでた「ストーリーセラー」という雑誌にて、伊坂幸太郎、有川浩、佐藤友哉、、本多孝好、近藤史恵、米澤穂信、道尾秀介という今話題の作家7人の中篇が掲載。かなり読み応えがありそうだ。

・季刊「考える人」春号の特集が「海外の長編小説ベスト100」。今年は名作を読むと決めているから参考にしたい。

・本の雑誌増刊号「本屋大賞2008」も発売中。ベスト10以降の本や発掘本など面白そうな本がたくさん紹介されいる。本を読むだけでなく、こうして同じ本を読んだ人たちと感想を共有できるというのも、読書の楽しみ。



ダ・ヴィンチ 2008年 05月号 [雑誌]
メディアファクトリー
発売日:2008-04-05
新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)
新潮社
ジム・フシーリ(著)Test(編集)村上春樹(翻訳)
発売日:2008-02-29
おすすめ度:4.0
Story Seller (ストーリーセラー) 2008年 05月号 [雑誌]
新潮社
発売日:2008-04-10
考える人 2008年 05月号 [雑誌]
新潮社
発売日:2008-04-04
おすすめ度:4.0
本屋大賞2008
本の雑誌社
本の雑誌編集部(編集)
発売日:2008-04-09




Amazy
キーボードを叩くのが好きな我が子。気がつけば意味不明な文字列が…。4月上旬発売の気になる文庫。



海を失った男 (河出文庫 ス 2-1)
河出書房新社
シオドア・スタージョン(著)若島 正(編さん)
発売日:2008-04-04
小説論 読まれなくなった小説のために (朝日文庫 か 30-3) (朝日文庫 か 30-3)
朝日新聞出版
金井 美恵子(著)
発売日:2008-04-04
パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫 よ 21-1)
筑摩書房
米原 万里(著)
発売日:2008-04-09
クレイジーヘヴン (幻冬舎文庫 か 16-4)
幻冬舎
垣根 涼介(著)
発売日:2008-04
象を洗う (光文社文庫 さ 11-8)
光文社
佐藤正午(著)
発売日:2008-04-10
優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1)
双葉社
瀬尾 まいこ(著)
発売日:2008-04-10
夕凪の街桜の国 (双葉文庫 こ 18-1)
双葉社
こうの 史代(著)
発売日:2008-04-10
おすすめ度:5.0
花まんま (文春文庫 し 43-2)
文藝春秋
朱川 湊人(著)
発売日:2008-04-10
街場の現代思想 (文春文庫 (う19-3))
文芸春秋
内田 樹(著)
発売日:2008-04-10



Amazy
2008本屋大賞が伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』に決定! といってもレベルの高い今年のノミネート作は全部がお勧めです。以下、全作品紹介。


1位
ゴールデンスランバー
新潮社
伊坂 幸太郎(著)
発売日:2007-11-29
おすすめ度:4.5

大統領暗殺の犯人に仕立て上げられた主人公の逃亡劇。ハリウッド映画のような派手な展開にページを捲る手ももどかしく、緻密に張り巡らされた伏線が次々と繋がる怒涛の終盤へと流れ込み、感動のラストが待っている。伊坂幸太郎の集大成として、彼の魅力が隙間無く詰め込まれた傑作!



2位
サクリファイス
新潮社
近藤 史恵(著)
発売日:2007-08
おすすめ度:4.0

ロードレースというあまり馴染みのない競技を舞台とした青春スポーツミステリー。ただ青春といっても、爽やかさは無い。勝負の世界の厳しさと、そこで戦う人間の生き様が描かれる。簡潔な文章でとても読みやすく、しかも心の深くにまで入り込んでくる物語だ。読みやすさと、衝撃度は一番!



3位
有頂天家族
幻冬舎
森見 登美彦(著)
発売日:2007-09-25
おすすめ度:4.5

狸と天狗が京都を舞台に縦横無尽に駆け巡る、エンターテイメント小説。バカバカしくも愛すべき登場人物たちが、どこを読んでもドタバタ劇を繰り広げていて、飽きることなく楽しめる。今回の10作のなかで、どれが面白いかと聞かれれば、迷うことなくこの本です。面白きことは良きことなり!



4位
悪人
朝日新聞社
吉田 修一(著)
発売日:2007-04-06
おすすめ度:4.5

悪人とは誰なのか。犯罪の加害者、被害者、その家族や周りの人間たちを描いた群像劇であり、逃亡劇であり、純愛小説でもある。些細なきっかけが積み重なって起きる事件。登場人物たちの生きてきた人生を丁寧に描きくことによって、その翻弄される姿が読者の心を揺さぶってくる。読み応えのある小説をお探しのかたはこれ!



5位
映画篇
集英社
金城 一紀(著)
発売日:2007-07
おすすめ度:4.5

映画をモチーフとした連作短編集。映画が好きな人はぜひ読んで欲しいし、これを読めば映画が観たくなる。今回は重いテーマの作品が多いなかで、この爽やかさは貴重な存在。小説を読むことが素直に楽しいと思える快作!



6位
八日目の蝉
中央公論新社
角田 光代(著)
発売日:2007-03
おすすめ度:4.5

不倫相手の家から乳児を攫った女性の逃亡劇と、その子供が成長してからの物語。母と子の絆。家族とは何か。表面的な善と悪では捉えきれない、人と人との繋がりから生みだされる深い想いに満ちている。読み終えてから、このタイトルを見ると、目頭が熱くなる。ラストシーンが見事です!



7位
赤朽葉家の伝説
東京創元社
桜庭 一樹(著)
発売日:2006-12-28
おすすめ度:3.5

昭和初期から平成にかけて、時代とともに生きる女三代記。目まぐるしく、時代が変わり、景色が変わり、社会が変わり、人が変わる。そんな時代の流れのなかで、静かに見つめ、激しく生き、苦悩する人たちの姿がある。戦後の混乱期から高度経済成長の時代を駆け抜けてきた激しい物語が、バブルの崩壊を気に、突然宙に放り出される第3章が好きです。



8位
鹿男あをによし
幻冬舎
万城目 学(著)
発売日:2007-04
おすすめ度:4.0

奈良の女子高に臨時教師としてやってきた主人公は鹿に日本を救う役に選ばれるという学園伝奇ファンタジー小説。ドラマ化されたけど、原作は恋愛のないシンプルなストーリーとなっている。夏目漱石『坊ちゃん』を下敷きにしているところなども読みどころだが、剣道の試合のシーンも最高!



9位
私の男
文藝春秋
桜庭 一樹(著)
発売日:2007-10-30
おすすめ度:4.0

近親相姦というタブーを正面から描いた小説。義父と娘の間に流れる濃密な世界が生まれた理由が、章ごとに過去に遡るという構成によって、少しづつその核心に近づいていく。身を削りながら書いたというのも頷ける鬼気迫る内容だ。近親相姦に対する嫌悪感などあって賛否が分かれているが、この小説の持つ圧倒的な世界に打ちのめされることは間違いない。



10位
カシオペアの丘で(上)
講談社
重松 清(著)
発売日:2007-05-31
おすすめ度:4.0
カシオペアの丘で(下)
講談社
重松 清(著)
発売日:2007-05-31
おすすめ度:4.5

Amazy
ガンで死を宣告された父親と家族とその幼なじみたちの物語。こちらも「泣ける人」と「泣けなかった人」で評価が分かれる作品。といっても、小説にとって「泣く」とは二次的なもので、ここで描かれている大きなテーマは「許し」だ。故意にしろ偶然にしろ必然にしろ、人は生きていると人を傷つけることになる。過去に戻ることなどできない。未来すら失ってしまう。そんな現在を生きる人たちにとって「許すこと」「許されること」の意味とは。この本の中には人間の持つ大切なものがたくさん描かれている。





全作品を読み終えてみると、、どれが面白くてどれがつまらないということではなく、それぞれに描かれた作品が繋がった物語ができあがる。今回は「家族」というものについて考えさせられるものが多かった。そういえば、古川日出男が「全ての小説は家族小説だ」というような事を書いていた。家族の中だからこそ生み出されるもの、家族という枠組みを破壊することによって見えてくるもの。人が生きるということは、家族を生きるのだと、あらためて思う。