2匹、いや2人はとっても仲が良い。
イヌは "番犬" という役目があるから庭で飼われているが、ネコは家の中でフトンの上で寝ている。
室内で寝たネコは、朝、目が覚めるとまっすぐにイヌのところへ行き、ごらんの通りの 「キス」の挨拶から一日がはじまる。2匹は、いや2人はイヌ科、ネコ科という境を超えた恋人である。


 そもそも2人のなり染は、イヌの散歩から始まる。バラの花が咲き乱れる6月の梅雨時、朝の散歩だった。いつもの通り農道のあぜ道を散歩していると微かに子猫の鳴き声がした。イヌに引っ張られるままに鳴き声がする方向に近寄って見ると、生まれたばかりだろうか、ダンボール箱に入れられた子猫がいた。


 ネコは好きでもなかったし、第一こんな子猫を育てる自信など全くないので、そのままにしてその場を去った。


 夕方の散歩時。イヌがしきりに子猫がいた場所へと引っ張るのでついて行くとまだいた。目はまだよく見えないらしく、ダンボールの中でアチコチとぶつかり泣いている。毛はハリセンボンの魚のようにトゲトゲとして触るのにも気が引けるほど。


 このままにしておけば今夜中に死ぬだろう、もし、生きていたとしても翌朝にはカラスの餌食となるだろうとは感じた。それでも、さわるのも嫌だったし、育てる自信もなかったので、やはりそのままにして帰った。


 夕食時、家族にそのことを話した。すると、「それは可哀そう。つれに行こう」となり、子供が掌に載せて帰った。帰りの途中、もし歩くことが出来たら連れて帰ろう、となり、手のひらからおろして2~3歩遠ざかってみた。するとちいさな鳴き声をかけてついてくるではないか。それで結局連れて帰ることにした。


 以後、日中の遊び友達と母親役は はイヌ。そのイヌがまたすごく面倒見の良いイヌで、階段を登れないネコを口にくわえて上ったり、降りるときも口にくわえて下す、野良猫が来れば大声で威嚇し追い払うという面倒を見て暮らしている。


 鳥類は孵化した時、初めて見る傍らの動いたものを自分の親と思いますが、このネコはイヌを自分の親と思い、またイヌもネコを自分の子供のように毎日過ごしている中に2人はここんな恋愛関係になっているのです。


ネコの名前は、バラの花の時期に来たから゛ローズ」だってさ。イヌの名前は「チエリニー」音楽好きなこどもが命名しました。