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磁気乗車券「スルッと」廃止へ…
     後継はスイカなどIC型



  読売新聞  2014年10月7日(火)8時5分配信

磁気乗車券「スルッと」廃止へ…
読売新聞



 関西の私鉄や地下鉄で使える磁気カード乗車券「スルッとKA(カ)N(ン)SA(サ)I(イ)」が、発行枚数の減少などで2、3年後をめどに廃止される見通しになった。

 磁気カードを発行している私鉄各社などが大筋で合意した。後継には、プリペイド(料金先払い)式のIC※カード型乗車券の発行を検討している。

 関係者によると、磁気カード乗車券の発行枚数は2005年度の約4600万枚をピークに減少し、11年度は約2300万枚に半減した。03~04年にJR西日本がIC乗車券「ICOCA(イコカ)」、私鉄系が「PiTaPa(ピタパ)」を導入したことなどが影響したとみられる。

 私鉄各社は「イコカやピタパとも異なる利便性の高いICカードを作りたい」(私鉄首脳)として、乗車回数に応じた買い物ポイントの付与や、回数券の機能などを盛り込む考えだ。

 磁気カードの廃止で「ICカードへの移行は少なくとも数百万人単位」(私鉄幹部)との試算もある。IC化が進めば、鉄道会社は機械式の改札機の維持管理コストが大幅に軽減されるとみている。
首都圏では、08年に東京メトロと私鉄の共通乗車カード「パスネット」が廃止されている。

 また、今年4月の消費増税の際、IC乗車券の普及率が8割を超える首都圏では、IC乗車券の運賃が1円単位で値上げされた。
一方、関西はIC乗車券の普及率が3~5割にとどまることを理由に、券売機と同じ10円単位の値上げになった。普及が進めば、関西でも首都圏同様の細かな料金設定が可能になりそうだ。

 ただ、IC乗車券は関西では3種類目となり、利用者の混乱を招く恐れもある。私鉄各社がどこまで新型カードで足並みをそろえられるかで流動的な部分も残っており、曲折がありそうだ。


 ※IC=integrated circuit


  最終更新:10月7日(火)8時5分


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