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 季節の変わり目で、
 古傷が疼(うず)くの
 には理由があった !


   週プレNEWS  7月16日(水)6時0分配信


「雨で古傷が痛む」。よく聞く話であり、当たり前のこととして捉(とら)えている人も多いかもしれないが、これってマジでヤバいサインなのでは?
梅雨時に不安に駆られた週プレ記者は、東京・世田谷井上病院の井上毅一(きいち)理事長を直撃して聞いた。



■古傷は完治しない?
   気圧の変化が痛みを左右する!?


――実は、学生時代に泥酔して後頭部を11針縫った
    ことがありまして……。雨で古傷が痛むんです
    けど、し、死んだりしませんよね?

井上 まあ、落ち着いて(苦笑)。

――そもそも古傷って?

井上 医学的に言えば、過去に負った外傷のこと
     です。
     創傷と呼ばれる切り傷をはじめ、内出血、
     骨折、打撲、熱傷、凍傷など、様々な種類が
     あります。

――完治しているはずなのに
    傷口が疼(うず)くのはどうしてですか?

井上 たとえ傷口がしっかりふさがっていても、
     古傷周辺の皮膚や筋肉に傷は残ってしまうん
     です。そういった部分は血液の流れが
     悪くなったり、収縮がうまくいかなかったりする
     ことで、古傷の周囲にある神経が刺激されて
     疼くのだと考えられています。

――筋肉に傷がついていたなんて……。
    では、どうして特に梅雨に古傷が痛みだす
    んですか?

井上 気圧が低下して天気が悪くなると、交感神経の
     活動が活発になります。するとノルアドレナリン
     という物質が分泌され、血管の収縮が起こっ
     て血行不良になります。
     そうすることで古傷周辺の痛みを感知する
     神経が刺激され、古傷が痛みだすのです。

――低気圧が原因だったとは!

井上 雨の日や寒い日に古傷の痛みは
     増すはずです。

――そう言われてみれば……。

井上 あと季節の変わり目や台風シーズンも特に痛み
     が出やすいし、夏の冷房による冷えなども
     古傷が痛む原因になるでしょうね。

――冷房もですか!

井上 実は、傷の痛みを引き起こす原因はほかにも
     あるんです!

―― え! なんですか?

井上 それはトラウマです。
     もっと言えば、“気にしすぎ”です。
     例えば、自分が事故に遭(あ)った現場を
     見たり、けがをした季節が来たりすると、
     そのときのことを思い出して古傷が痛くなった
     気がする。
     あるいは“雨が降ると古傷が痛くなる”
     強く思い込みすぎて、痛みが出ていると
     感じる人もいます。

――確かに思い込みかも……。
    で、でも、本当に痛いときがあるんですよ(涙目)
    どうすれば痛みが和(やわ)らぎますか?

井上 温めて血行をよくしてください。
     38℃くらいのぬるま湯で半身浴をするのが
     ベストです。カイロを使って温めるのも効果的
     です。それから、古傷を痛めない程度に
     適度な運動をしたり、ヨガやマッサージで
     古傷周辺の筋肉をほぐしたりするのも
     効果があります。

気圧や冷房の冷えによる血行不良だけでなく、まさか“思い込み”でズキズキと苦しむハメになるとは……。
とにかく疼きだしたら血行をよくしてみよう!


■週刊プレイボーイ30号
    「なぜ梅雨に古傷が痛むのか!?」より




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  最終更新:7月16日(水)6時0分


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