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 きょうの宴会は
 「無礼講じゃ!」で
  許されるのは
     どこまでか?


トレンド  2013/10/10 22:45 - All About

「無礼講じゃ!」で許されるのはどこまでか?
無礼講という名の実は気の抜けない飲み会


無礼講。
酒席や宴会で、偉いさんも下っ端も関係なく、堅苦しい礼儀は抜きにして、気を使わずリラックスして楽しもうという意味でつかわれる、また、そういう会のこと。
本気にして大変な目にあった……という人もいるかもしれない。無礼講という名の実は気の抜けない飲み会。
どう対処したらいいのだろう。


■古代からあった無礼講
もとは、神社における神事の最後、神様にささげた御神酒やお餅などを参加した者に配布し、神とともに饗することを「直会(なおらい)」という。
これが『礼講』。
その後の打ち上げが『無礼講』である。
古代の貴族社会や中世の武家社会でも無礼講はあった。

もともと儀礼を重んじる第一宴会のあとや、身分を超えた密談を行うための酒席などは「無礼講」と呼ばれていたのだ。実際、南北朝時代に書かれた「太平記」には、後醍醐天皇が無礼講という宴会を開いたことが記されている。


■上司だって実は嫌われたくない!
無礼講という言葉を使えるのは、あくまで上司のみ。
下の立場の者からこれを言うことは決してない。ということは、上の者が下の者へ「気を使って」発している言葉だということだ。
実のところ、上の者が「無礼講で行こう」というのは、まずは、下の者と親しくなりたいという意味がある。これこそ気遣い。上も下も一丸となってんまい進するためには必要な手段だ。

さらに、「いつもの気づかいや緊張感を少し緩め、英気を養ってくれ。その分、明日からさらに頑張ってくれ」という意味もある。
ガス抜きですな。

また、大物、太っ腹、懐が深いと思われたい願望も含まれているもの。
上司だって人間。好かれたいし、多少のスケベ心がある。無礼講の対処方法としては、つまり、こういったニーズ(ウォンツか)に答えるべく振る舞うのが成功となるのだ。


■無礼講に無礼は禁物
いずれにせよ「多少のリラックスはいいし、盛り上げるため多少の羽目はずしも許す。しかし、社会人としての最低限のルールやマナー、ましてや無礼は許さん」という無言の意味が含まれていることを忘れてはいけない。

酔っぱらって絡む、日頃言えないうっぷんをぶつける、他人の身体的短所(←なに?)をあげつらう……などはもってのほか。
これをやってうけるのは確実にコントの世界だけ。コントでも最後は上からたらいが落ちてくる。
現実社会では「クビ」という結果もありうる。本気で注意だ。

とはいえ、あまりにもご機嫌伺い的に振る舞うのもいやらしい。下手に出過ぎるのも鼻につく。

そうじゃの~、友田的に許されると思うのは、
「いつもよりちょっぴりお酌に気を使わない」
「いつもよりちょっぴり高い酒を頼んでみる=ちょっと甘える」
「ネクタイ外していいですか?と最初に発言してみる」
などであろう~かの~。


そう、普通の飲み会とあまり変わらないのが「無礼講」じゃ。
上下関係のある酒席はやはり下の者は気を抜けないものなのじゃ。むしろ、通常よりも「空気、読まないと」いかんのかもしれん。
下の者たちよ、頑張ってくれたまえ(上から目線とはこのこと)。


■酒席は無料で学べる人生劇場
でも、だから上司と飲むのはイヤと毛嫌いしてほしくない。
こんな酒席でも、いやこんな酒席だからこそ、学べることは実にたくさんある。
かっこいい飲み方をする上司もいれば、あんなふうにだけはなっちゃダメという上司もいる。無料で学べる人生劇場。
やはり、率先して出席する価値はあるのであーる。


(友田晶子)

文・All About News Dig編集部(All About )


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 2013/10/10 22:45 更新