出産

 陣痛の痛みに耐えながら早くわけわからなくなる位痛くなれーって念じてたら
「じゃ切るよ」って先生の声が聞こえた。

 えー!!切るってまさかあそこを!?
 待ってまだ私わけわからなくなってないしせめて心の準備をー

 って心の修羅場と戦ううちにさっくりと切られる。
 
 切られた瞬間に痛みの種類(鈍い痛みがきりきりした痛みに)が変わった個所があって、
 切られたことがはっきりとわかったことにショックを受ける。

 そしてなんと、私が切られたショック(気持ち的な)と戦ってる僅かな間に、本当にあっさりとソラが産まれてしまったのでした。
  旦那によると切ってすぐに「はーい、頭でたよ。はーい、肩出たよ。はーい、産まれたよ、おめでとうございます」をひと息で先生が言ったらしい。それくらい一瞬の出来事。
 私、1回もいきまなかったよ・・・・

 結局、最初にお腹に違和感を感じてたらソラが産まれるまでおよそ70分。
 その日陣痛促進剤を使った3人の中でぶっちぎり1位出産でした。
 もし旦那が当初の予定通り2時間後に来てたら完全に間に合わなかったよ。
出産直前2

 急激に進むお産にバタバタしたけど、さすがベテランの先生と助産師さん。
 すぐに状況を把握して、スピードが速い以外は変な出血や心音の低下といったトラブルもなかったからあっという間に落ち着いた雰囲気が戻った。

 主治医の先生なんて私見て「なんで笑えるんだろう」だって。
 細く長く息を吐いてって言われ通りに息を吐きながらずーっと
「いーたーいー、いーたーいーのいーたーいー、あーいたい」って呪文のようにぶつぶつとつぶやいてて、それがリズムつけて歌ってるように聞こえたらしい。
 先生に「私真剣に痛がってるんです!」って言い返したらしいんだけど覚えてない。

 ダイを産んだときは、最後周りの状況を把握する余裕がなくなるくらい痛かった。
 この時も自分が何言ったか覚えてないくらい痛かったのにまだ余裕があるって錯覚してて
(破水から1時間経ってないことも、先生たちが一瞬の緊張からリラックスムードになったことは察してたからね)
「まだまだこれから!」なんて一人で気合を入れたり後何時間痛いのかと少し悲しくなったりしたのでした。
出産直前

※ここからは後から旦那に聞いたことと私が覚えてることを混ぜて書いてます

 子宮口7cmの内診途中「えっ」って呟いたベテラン助産師さんが急に顔色変えてバタバタし始める。
   どうもソラが子宮口全開にならないうちに出てこようとしたか、若しくは一瞬で子宮口を全開にこじ開けたか、いずれにせよベテランもビックリのウルトラCを決めたらしい。
  そしてそのままぐんぐん出てくる。


旦那は痛がる私の相手をしている間に完全に部屋を出るタイミングを逃がしちゃった。
猫の手でも借りたい状態だったのと、貧血起こして倒れるような性格ではないっていうのが大きかったのか、むしろ「人手がないからいざという時は手伝え!状態」(笑)
結局旦那は立ち合い希望ではなかったのに最後まで分娩室内にいることに。
これ、ダイの出産時と同じパターン。
 
 助産師さんのうち一人はベットがちゃがちゃと分娩台仕様に変形させたり器具を準備、もう一人はソラの出口抑えながら待って待ってとソラを説得。
 私は助産師さんに手伝ってもらいながら分娩台になったベットに体を起こそうとするも痛みでうまく動けず、特に左手は陣痛促進剤の点滴や酸素飽和度測定器が邪魔してレバーに届かない。
 「レバー握れないーっ」ってじたばたしてたらやっと主治医の先生と破水の時確認してくれた女医さんが到着。
 二人とも部屋に入るなり白衣、院内用PHS、身分証の名札を投げ捨てて、その様子はまるでドラマの1場面みたいだったって。(私先生が入ったことすら気づいてなかった。白衣が飛ぶところ見たかった。)
 女医さんは破水から30分ちょっとでの変わりようにびっくり。
助産師さんに「私何か見落とした?」って聞くくらい焦ってたらしい。
主治医の先生はベテランらしく落ち着いて状況確認しつつでも緑の手術着はちゃんと着る暇なくて体の前面に引っ掛けただけ。
 ※この病院は普段は青いシャツの上に白衣、手術や分娩時は手術着に着替えってスタイル。

   この頃は陣痛の間隔も1回毎に5分4分3分と短くなって、待った無しの状態になったのでした。

出産ちょっと前

 旦那がお弁当を食べに分娩室を出てすぐ、突然ぐりぃって胎動?太めの棒で押されたような痛みが一瞬きた。
 すぐに収まったけど念のため助産師さんに連絡して、内診してもらってる最中に破水。
 このとき子宮口はまだ3cm。
 この日の病棟担当の若い女医さんも来て「陣痛が本格化するのに後2時間くらい、産まれるのは夕方かな」と言われる。
 実際このときは私も余裕で、12時半から見ようと思ってたテレビが見れないのを残念に思ったり(分娩室の中にコロコロに乗ったテレビがあったけど破水したら片づけられた)、お弁当を中断してきてくれた旦那にダイの時は使う暇がなかったテニスボールを渡したりもうすぐ赤ちゃんと会えるねなんて話してた。
 ・・・ら、あっという間にものすごく痛くなってきた(T_T)

 早速テニスボールで押してもらうも、効いてるのか効いてないのかよくわからないからとりあえず効いてると思い込むことにする。
 でも痛くて動けなくなるし、ダイの時は痛いって叫んじゃったから今度は黙って産むって決めてたのにまた痛いって口から出る。
 このとき子宮口5cm。
 
 ベットの柵にしがみついた体勢から動けなくなってたら助産師さんが体をゆっくり撫でてくれて少し落ち着いたのを覚えてる。
 でも「ゆっくり鼻から息吸って~はいて~」って呼吸を整えようとしてくれたときは「鼻詰まってるから無理!!」って即座に一蹴してしまった(^_^;)
 この辺でもう一人の助産師さんに内診されて子宮口7cm。
 まだ7cm!?って私がなったとき内診中の助産師さんが「あれ?」って言って顔色が変わったのでした。
 

 
出産当日、午前

 予定通りに朝7時から促進剤開始。
 この時の病院には「陣痛室」がなくていきなり分娩室で点滴したよ。
 分娩台はどこかと聞いたら、そのとき寝てたベットが変形して分娩台になるんだって。
 ハイテクな分娩台があるものです。
 促進剤は30分ごとに少しずつ増やすけどお腹に変化はなく、ずっと持ってきたゲームで遊んですごす。
 
 ちなみにこの日促進剤を使う妊婦さんは私を含めて3人。
 全員のお腹の張りモニターが同じ画面に出てて一人は既にきれいな山形、私とあと一人はほぼがたがたでした。
 
 お昼前に旦那がきて、もう一つ用事を済ませてから2時間後位に来るか迷ったけどとりあえず早めに来たとかたわいない話を少ししてから食堂でお弁当を食べると去っていった。
 突然の変化はこの直後に起きたのでした。