大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の

元力士の観点から大相撲を語ります!


第二十六回目は「床山」
{964EF7B3-D5B9-4BF5-9878-745DAF3529ED}
「チョンマゲ」「大銀杏マゲ」の回に

床山さんの事は書いたのですが…

床山さんは、各部屋に所属してお相撲さんと

一緒に寝食を共にします。

床山さんは数ある裏方さんの中で、力士との

距離感としては一番近いです。

私が在籍していた二所ノ関部屋には「床平」

と言う床山さんが居ました…

もちろん今も二所ノ関部屋の現役の

床山さんです。
{7AD17330-E897-4B29-A2AA-A53C8A2927C9}
床山になる前は、コンピュータ会社で働いて

いたという経歴の持ち主で、ヤンチャで口は

悪く、よく知れば知るほど実は凄い良い人

でした。
{BD4A4A69-B3E5-4816-931E-A4577467055D}
稽古後にチョンマゲを結いながら、みんなの

その日の稽古内容、調子、相談を受けてくれ

る兄貴的な存在でした。

「笑い」にも長けていて色々教えてもらい

部屋の千秋楽パーティーでは、司会をして

力士と一緒にコントや替え歌も歌って盛り

上げていました。

全てにおいて今現在の私に仕事に活かされ

てます。
{E203E464-9D18-49C2-B27D-17771B33C68D}
床平さんといえば「大善」関を序の口時代

からサポートした事が有名で、巡業中も昼食

以外にも「ドカベン」を作り食べさせて体が

どんどん大きくなったそうです。

大善関を床平さんが育てたと言っても過言

ではないらしいです。


そんな私も新弟子時代に初稽古で両ヒザを

擦りむき、それを見た床平さんが「初稽古

で両ヒザを擦りむいたのは大善以来だ」と

目をかけて頂き、色々とサポートして頂き

ました。

巡業中も大善関の時と同様に「ドカベン」を

作ってくれて、移動中のバスの中満腹な

ところからそれを無理やり腹に入れて

いました。

そのおかげで体が徐々に大きくなったと

思います。

有り難かったけど辛く苦しい思い出でござ

います。

考え方、色々な知識、哲学、笑い、喋りなど

全てを教えて頂き恩人であります。

床山さんは髪を結うだけではなくお相撲さん

を正しく導く役もしているんですよ。