大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の
元力士の観点から大相撲を語ります!
第二十六回目は「床山」
床山さんの事は書いたのですが…
床山さんは、各部屋に所属してお相撲さんと
一緒に寝食を共にします。
床山さんは数ある裏方さんの中で、力士との
距離感としては一番近いです。
私が在籍していた二所ノ関部屋には「床平」
と言う床山さんが居ました…
もちろん今も二所ノ関部屋の現役の
床山さんです。
いたという経歴の持ち主で、ヤンチャで口は
悪く、よく知れば知るほど実は凄い良い人
でした。
その日の稽古内容、調子、相談を受けてくれ
る兄貴的な存在でした。
「笑い」にも長けていて色々教えてもらい
部屋の千秋楽パーティーでは、司会をして
力士と一緒にコントや替え歌も歌って盛り
上げていました。
全てにおいて今現在の私に仕事に活かされ
からサポートした事が有名で、巡業中も昼食
以外にも「ドカベン」を作り食べさせて体が
どんどん大きくなったそうです。
大善関を床平さんが育てたと言っても過言
ではないらしいです。
そんな私も新弟子時代に初稽古で両ヒザを
擦りむき、それを見た床平さんが「初稽古
で両ヒザを擦りむいたのは大善以来だ」と
目をかけて頂き、色々とサポートして頂き
ました。
巡業中も大善関の時と同様に「ドカベン」を
作ってくれて、移動中のバスの中満腹な
ところからそれを無理やり腹に入れて
いました。
そのおかげで体が徐々に大きくなったと
思います。
有り難かったけど辛く苦しい思い出でござ
います。
考え方、色々な知識、哲学、笑い、喋りなど
全てを教えて頂き恩人であります。
床山さんは髪を結うだけではなくお相撲さん
を正しく導く役もしているんですよ。