大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の

元力士の観点から大相撲を語ります!


第二十四回目は「麒麟児」
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小学生の頃に、よく兄から「麒麟児ノド輪

〜」なんてやられてました…

63年春に入門した時の二所ノ関部屋の顔

で、部屋の大先輩にあたります。

20歳の時には関脇で大関候補、三賞の常連

兄弟子に麒麟児関の凄さ、強さをよく伝え

られました。愛嬌も良く笑顔がファンを引き

つける魅力のある大先輩でした。
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私が入門した頃はもう晩年で稽古量は少なか

ったのですが、土俵では集中してバッとやり

準備運動をびっちり、ダッシュを何本もして

いたのを思い出します。
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私が麒麟児関に初めて付き人に付いたのは…

引退して北陣親方になってからでした。


何が凄いって、当時の力士は無口、口下手

なんてイメージがある中、アナウンサー顔負

けのトーク力。

いきなりサンデースポーツの解説者になり

ユーモアもありスベらない話も沢山持って

いました。弟弟子の喋りはみんな影響を受け

ています。
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ほんとに凄く優しい方で、一度も怒られた事

はありませんでした。

北陣親方で一番凄いと思っていたのは…

地方場所で後援会の皆様に会うと、当然

「◯◯さんお久しぶりです!お元気ですか」

と行くのですが「ところで◯◯くんと

◯◯ちゃんは元気ですか」なんて後援会の

方の名前だけじゃなく、その子供の名前まで

全て覚えている記憶力に驚きました。

これが人の心を掴む「技」なんだなと学ばせ

て頂きい ました。

北陣親方に「ツッパリ」のやり方を教えて
 
頂きましたが難し過ぎて私には出来ません

でした。
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