大相撲を10年半、ちゃんこ屋を苦節13年の
元力士の観点から大相撲を語ります!
第十四回目は「益荒雄」
横綱 千代の富士をも、怖がる事のない鋭い
眼光でついたニックネームは「白いウルフ」
私が現役時代は琴錦関同様、シコ名を聞いた
だけでオシッコをチビってしまうくらい若い
力士の間では怖がられていました。
あり私の同期生は、みんながみんな
益荒雄関に憧れて押尾川部屋に入門したと
言っておりました。
バリバリの時は「右四つになったら
千代の富士、北尾にも負ける気がしない」
と言っていたそうです。
支度部屋では「横綱 千代の富士関が強いのは
まわしに霧を吹き硬くして締めるからだ」
と霧を吹いてまわしを締めてました。
ということで近しい部屋で連合稽古では
他の関取衆を相手に連戦連勝でございました
「胸から当たり、右を指しただけで勝てる
なんて凄い強いんだな〜」なんて…
を持っているのですが…
ヒザを怪我しては十両に落ち、治っては
十両優勝、ケガしては十両に落ち、治っては
十両優勝と言う具合…
私は、その場にいなかった話なのですが
大鵬部屋での連合稽古、当時の大鵬部屋の
土俵にオバケが出るなんて噂があり…
丁度その場所で益荒雄関が稽古で踏ん張った
時に、足の中指の太い部分が切れて取れて
しまい、その中指の切れた部分を大竜関が
拾って救急病院に持って行き、無事に指は
くっ付いたと言う話がありました。
企画の座談会で幕下以下の力士の話で、私の
名前を出して頂き「あんなおぼこい顔して
当たりもよく相撲が上手い」なんて言って
頂いて、凄く嬉しかったのを覚えています。