西前頭13枚目の平戸海(ひらどうみ)。身長178㌢、体重136㌔、長崎県平戸市出身の23歳。
前2場所とも負け越しており、見た目は地味ですが、相撲は力強くキレがあり、目が離せない力士の一人です。
6日目は元大関御嶽海と対戦。頭からガツンとあたってさっと左上手を引き、右を差して右四つ。まわしを引きつけて揺さぶりながら、一気に寄りたてました。
今場所、連敗のスタートだったものの、内容は悪くない。切れ味鋭い相撲をいつ見せてくれるか注目していましたが、元大関に反撃のチャンスも与えない相撲は見事でした。
若松親方(元前頭朝乃若)がテレビの相撲解説で「平戸海は巡業中の稽古と本場所の相撲がまったく同じ。どちらも全く気を抜かない」という発言を聞いて、なるほどと納得しました。
相撲界では昔から〝稽古は本場所のごとく、本場所は稽古場のごとく〝と言われてきました。
稽古で鍛えたものを、本場所の土俵で発揮できる力士こそが本当に強くなっていく、といった意味合いのようです。
稽古場で結構手抜きしても、本場所になると思わぬ力を発揮する力士も、確かにいます。
あれよあれよという間に駆け上がっていった力士も、少なくありません。
ただ、長い目で見ると、最後は、普段からどれだけ稽古を積み、努力してきたかが分かれ目になるようです。
そこで人間性も鍛えられているような気もします。これは相撲界に限ったことではないかもしれません。
若い平戸海が、普段からどれだけ稽古を積みあげるか、本場所でその稽古場の相撲を取り切れるかどうかが、試されていくと思います。
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