サッカーの日本代表が14日のキリンカップ戦決勝で、チュニジアに0-3で敗れました。世界ランキングでは格下のチームに敗れたのは残念でしたが、11月に始まるワールドカップカタール大会の本番で、この教訓を生かしていけばいい。がっかりすることなどありません。
ただ、テレビ放送では「相変わらずだなあ」と思うことがありました。
同夜の試合に限りませんが、実況アナウンサーや解説者がやたらと〝日本第一主義〟者になることです。
プロフィールから趣味まで、詳しく報じられるのは、日本選手だけ。対戦するチームと選手は、名前以外、詳報はほとんどなし。
いや、6月6日のブラジル戦では、ネイマール選手など世界のトップ選手の紹介はありましたが、それも超有名選手限定です。
それぞれの国を代表する選手が、遠路駆けつけているわけですから、もう少しリスペクト=敬意があってもいいのではないか。
スポーツ放送は好きで、相撲のほかにもよく見ますが、随分違いがあります。
テニスの国際大会では、アナウンサー、解説者も、日本選手以外でも紹介、好プレーはきちんと称えることが多い。ジャンプなど冬季スポーツもそうです。
大相撲でも、相手が外国出身であっても、無視、差別する傾向は見かけません。
ところが、サッカー、さらにオリンピックの放送になると、国際化、国際化と言いながら〝日本選手第一〟傾向がやたら強まるのは、どういうわけですかね。
1936年のベルリンオリンピックで「前畑ガンバレ、前畑ガンバレ」と、女子200㍍平泳ぎで優勝した前畑秀子さんの名前を叫び続けたNHKアナウンサーの話は有名です。多くの国民がその放送に聞き入り、応援したそうです。〝立体的放送〟ということで、今でもよく引き合いに出されます。
〝スポーツ実況はあれだ!〟
現在のスポーツアナも、まさか、あの実況放送に引っ張られているのではないでしょうね…。
スポーツ競技で自国の選手の活躍を期待し、応援するのは当然です。選手にとっても、勝つか負けるかでは、大違い。生活と将来まで左右することですから。長年スポーツの取材に携わってきて、その厳しさは理解しているつもりです。
スポーツ放送が若い人たちに与える影響も、計り知れないものがあります。
だからこそ、片鱗でもいいから、国の違いを超えて、スポーツの魅力や厳しさなどを伝えてほしい。それがスポーツのすそ野を広げることになると思うのです。日本が勝った、負けただけでは十分伝わらないんじゃないかなあ。
青臭いと言われるのを承知で、やはりひとこと言いたくなりました。
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