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ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

大相撲取材歴20うん年!よっちゃんです!

 

 肩に力が入ったり、気合を入れすぎると、どうもうまくいかないことがありますよね。

 大きな勝負を目の前にした力士、スポーツ選手などには、もろに出てくる。琴桜、豊昇龍両大関の相撲を見ながら、そんな感じがします。

 

 先場所、千秋楽まで幕内の優勝を争い、今場所は2横綱誕生かとも予想された実力者です。

 しかし琴桜は前半から負けが混んで早々と離脱。好調と言われてきた豊昇龍も連敗するなど、黄信号点灯です。 

 

 二人とも、肩に力が入りすぎですよ。それが本来の力の発揮を妨げているんじゃないですか。

 

 前にも触れたことですが、琴桜は最後の仕切りですさまじい形相になります。元横綱の祖父、琴桜から受け継いだ〝鬼の形相〟らしい。

 しかし普段の優しい表情を、仕切りの最後だけ、醜いとさえみえる顔にしても、どれだけ効果があるものですかね。コロッと負けた相撲を見ていると、無理してあんな表情をつくる必要があるのかなあ。

 

 豊昇龍は8日目の正代戦、9日目の平幕・平戸海戦は仕切りから〝格下の相手に負けてたまるか〟と、ギラギラでした。しかしやってみると相手の攻めに対応できず敗退。平幕相手の連敗に、評価を下げてしまいました。

 12日目、優勝争いの先頭に立つ金峰山(きんぼうざん)を冷静な取り口で破った一番は、象徴的でした。

 

 素人は好きなことを言います。が、それは自分だけでなく〝肩に力が入り過ぎた時はうまくいかないもんだ〟と話していた何人かの先輩力士が指摘していたことです。

 

 横綱などの大目標を目の前に、緊張するなというほうが難しい。が、目の前のこの壁にどう向き合っていくか。

 自分とのたたかいこそが、本当の勝負かもしれないですね。