便利なガイドつき旅行
シニョーラの同居人は、歴史オタクなので、いっしょに旅行すると必ず、博物館と教会(日本では、お寺や神社)に行くことになります。
イタリアは教会がいっぱいありますから、たいへん!
何も言わないで、おとなしく後をついて行くと、朝から晩まで教会めぐりをすることになりかねません。
教会に入るのは、原則タダだし。
だけど、歴史オタクと名所旧跡を訪ねると、良いこともあり。
パーソナル・ガイドがついてるようなものだから。
教会や聖堂には、外も中も、彫刻、レリーフ、フレスコ画、絵画など、たくさんキリスト教美術の見どころがあります。聖書のお話や聖人伝説を知ってると、退屈な(あら失礼!)教会めぐりも、がぜん楽しくなり、興味も倍増です。
この絵は、聖母マリアを中央に12使徒が描かれています。その上の白い鳩は「聖霊」を表します。
それぞれの頭の上に、何だか、ろうそくの火のようなものが見えます。
「変なのー」と、つぶやくシニョーラに、同居人が、「これは、聖霊降臨、ペンテコステ。ろうそくじゃなくて、聖霊がみんなのところに降りてきてる絵だよ」と、教えてくれました。
普通は、キリストが中央で、聖母が中央というのは珍しいそうです。
こちらは、十字架に架けられたキリスト像ですが、一番上には、鳥とそのヒナ。
鳥はペリカンで、くちばしで胸を引き裂き、そこから血が流れ出しています。
お腹をすかせたヒナに、自分を犠牲に血を与える母親ペリカンの姿が、キリストのシンボルとなっています。
イギリスのオックスフォード大学とケンブリッジ大学には、それぞれ、‘コーパス・クリスティ・カレッジ’というカレッジがあります。
「コーパス・クリスティ」は、「キリストの身体」というラテン語。両カレッジとも、紋章にペリカンが入っています。
北イタリアの古い町
歩いて端から端まで行けるサイズの町が好きなシニョーラと同居人は、都会のミラノをさっさと後にし、電車で1時間ほど行ったところにある、小さな町に移りました。
切符を買おうと並んだ窓口は、なかなか動かない長蛇の列。
お客も係の人も長々としゃべってる。
急がない旅は、それを見ているのも楽し。
だけど、急ぐ人はどうするのかなー
たどり着いた町は、真ん中にピアッツァ(=広場)があり、そこから狭い石畳の道があちこちに伸びている、すてきなところでした。中世の雰囲気そのもの。
実は、シニョーラたちが、ここに来るのは2度目。だけど、記憶力の悪いシニョーラ、何も覚えてない...。まっ、行くたびに新鮮な気持ちになれるのも、いいことじゃない?
ヨーロッパの古い町は、夜がいいと、シニョーラは常々思っています。
だから、旅先でも、夕暮れ時や暗くなってから歩くのが好き。
明るすぎる、日本の近代的な街の夜と違い、何かほっとします。
もちろん、暗くなってからの女性の独り歩きは良くないので、必ず誰かと一緒です。
シニョーラの場合は、方向音痴という大きな問題もあるので、エスコートがなかったら歩けないですしね。
この写真、最初のと同じ場所ですが、雰囲気が全然違いますね。
ともかく始めましょう
ブログを書いてみようと準備中だったシニョーラのもとに、読者登録のリクエストが来た!
えっ、まだひとつも書いてないのに!
始める前は、たくさん書きたいことがあった気がするのに、いざ、「さー、書くぞ!」と思うと、何も頭に浮かばないもんですね。でも、とりあえず、始めましょう。
この間、シニョーラは、同居人といっしょに、北イタリアを旅行してきました。
帰ってきて一週間後に、ご存じのように、アイスランドの火山噴火で、ヨーロッパは大混乱。
ちょっと予定がずれてたら、これに巻き込まれるところでした。
「イタリア」と聞くと、太陽がさんさんと照り、暖かく、明るいイメージがありますね。
露出度大の服を着た、かっこいい人たちが、サングラスをかけて闊歩しているイメージ。
実は違うんだな。
3月末の北イタリアに、これを期待して行くと、大変なことになります!
ちょっと北には、まだ雪に覆われたアルプスがあり、スキーを楽しむ人で賑わってるくらいで、春とは言え、結構寒い日もあります。
シニョーラたちは、一週間のイタリア滞在中、前半は寒くて、ブーツ、コート、手袋、帽子着用という冬の服装、後半はラッキーで、外でランチできるくらい暖かい日もありました。それでも、コートは必需品。
ミラノからスタートし、最後はヴェニスまで、「長靴」の上の方を西から東に旅行しました。
この旅で見聞きしたことを、ぽつぽつ書いて行くことにします。