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読書日記

神郡が読んだ本の感想や、諸雑記を書いていくブログ。
知り合いには見せられないなあ。

元々、読んだ本の備忘録として始めたこのブログも、意外と長続きしております。
今回は、(今まで一度もやったことないのに)今年を振り返ってみて面白かった本や記憶に残った本をまとめてみたいと思い立ちました。のでやります。





・高橋源一郎『銀河鉄道の彼方に』('13集英社)

 ――宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をベースに、高橋源一郎が今までにないってくらい悲しい話や切ない話を書いた連作短篇集。ああ、思い出しても切ない。比較的いつものユーモアが少ない作品だけど、こういうの嫌いじゃないです。


・新井素子『チグリスとユーフラテス』('99集英社)

 ――初めて読んだ新井素子の長編。その文章の書き方の衝撃も相まって印象的な作品。惑星ナインに移住した人間たちの歴史を、「最後の子供」ルナから見た逆さ年代誌。名作だと思います。


・クラフト・エヴィング商會『どこかにいってしまったものたち』 筑摩書房 (1997/06)

 ――本当にありそうで実在しない物たちの嘘カタログ。完成度が高過ぎて魅入られます。文章も浪漫が溢れている。素晴らしく欲しい。


・桜庭一樹『ほんとうの花を見せにきた』文藝春秋 (2014/9/26)

 ――「ムスタァ、僕のバンブー!」竹から生まれた吸血鬼たちの寂しい物語。読んでると胸に迫るものがあるんですよね。雰囲気がかなり好みでした。


・江戸川乱歩『孤島の鬼』東京創元社 (1987/06)

 ――乱歩は長編よりも短編好きなんですが、これは本当、凄い作品です。面白いっていうか、トラウマレベルで忘れられない小説。前半は推理ものなのに、後半ガラッと流れが変わるのも面白いです。おすすめは出来ませんが、こっそりおすすめ。


・ウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』新潮社 (1980/4/25)

 ――言わずと知れた名作です。文章が素晴らしく上手いってことを是非あまねく人々に知ってもらいたい。新版じゃないほうね。


・最果タヒ『星か獣になる季節』筑摩書房 (2015/2/18)

 ――青春の辛い話。屈折した愛情と優越感と友情と疎外感と。疾走感のある言葉選びが好きです。切ないなあ。


・辻村深月『オーダーメイド殺人クラブ』集英社 (2011/5/26)

 ――青春の痛い話。理想の形で死にたい少女と、少女を殺す約束をする少年の。辻村深月は何作か読んだけど、これが群を抜いて好きです。最後がちょっとまとまり過ぎていたけど、クライマックスシーンの盛り上がりとエピローグのスケッチブックのくだりはとてもいい。


・サガン『悲しみよ こんにちは』新潮社; 改版 (1955/6/25)

 ――なんだろう、有名な作品であらすじは知っていたのに、改めて読むと胸に残ります。普通っぽい語り口ゆえに、真に迫るというか。閉塞感がもう。


・米澤穂信『インシテミル』文藝春秋 (2007/08)

 ――殺人ゲームに参加した人物たちの密室空間ミステリー。題材は猟奇的なのに、主人公が昼行燈的役回りな上にどこか軽い文体なので意外とライトな話。米澤穂信も何作か読みましたがこれが一番面白かったです。青春ものや暗い話が多いですが、こういうエンターテイメント指向の作品もいけますね。


・円城塔『シャッフル航法』河出書房新社 (2015/8/27)

 ――ハートの国で、私とあなたが、ボコボコガンガン、支離滅裂に。支離滅裂に。シャッフル航法、支離滅裂に。この作品、小説を書くプログラムを書いてそのプログラムが書いた作品らしいですよ。すげえ。


・円城塔『エピローグ』早川書房 (2015/9/17)

 ――また円城塔ですね。はまってるんです。これもまた圧倒されっぱなしの一作でした。凄い好き。





こうしてみるとハッピーエンドよりも、ビターエンドやバッドエンドが好きみたいです。
でもこれがゲームだとハッピーエンドじゃないと報われない気がして嫌なんです。苦労を返せ! みたいな。
この違いはなんでしょうね。


そういうわけで、今年の総括おわり。
一ヶ月10冊前後読むのでたぶん年間110、20冊くらいは読んでいる計算なのですが、記憶に残るものって10冊くらいなんですねえ。だからなんだというわけではないですが。


それではまた来年です。
さようなら。



『 お休みの間、悪魔に肉体を乗っ取られぬようお気をつけて 』