From Summer. 

 

 

2018年、テクノロジーの発展、医療の進歩、SNS、なんの不自由もなく見える世界、なのに私は一人、部屋で息苦しさを感じている。日本で生まれて、家族の事情でアメリカに住み始めて数年。高校生の私はまだまだ未熟だ、

 

アメリカに渡ってから、日本の文化に疎遠になった気がして無性に「風立ちぬ」を観たくなった。初めて風立ちぬを観た時はまだ小学生で主人公の堀越二郎に強く好意を抱いていた。その時はあまりストーリー性を理解していなかったが、堀越二郎に惹かれていた。

 

昨日改めて観た、もっと深くストーリを理解した気がして、初めて観終わった後とは違う感想を持った。胸が苦しくて、終盤は涙が止まらなかった。この時代を生きた全ての人に、敬意を払う。堀越二郎さんを含め、その時代を生きた人、全ての人にそれぞれのストーリーがあるんだろう。菜穂子の二郎に対する一途な思い、美しい姿だけを好きな人に見せたい彼女の気持ちを考えたら胸が痛くなった。大した恋愛経験も無い私だが、今の時代、変な形の交際も多い。私を含め、私の周りの高校生はみな口を揃え「彼氏欲しい」と話す。もちろん高校生になったら彼氏を欲しがるのは普通なのだろう、、浅い交際から、色々な交際の形はある。愛とは何かを考えさせられた気がする。

 

堀越二郎さんの熱意、努力は全て戦争に捧げられたのかと思ったら悲しくなった。戦争はあってはいけないもの、愚かなもの、と私は教えられていた。もちろん私もそう思うが、あの戦争があったからこそ今の私たちがあるとも思う。堀越二郎さんの努力はただ戦争に捧げられたのではなく、今を生きる私たちへのものでもあったのではないかと思う。

 

確かに今に時代はまた別の問題もあるし、この世界が生きづらいと思う人もいるだろう。でも私は、この映画を観てより昔の人たちが作り上げてきたこの世界、全てに感謝をしなくてはいけないと思った。そして今、なんの不自由もなく生きている私は幸せ者だと感じる。大富豪じゃなくても、全てのものを手に入れなくても、私は幸せ者だ。

 

 

ただの高校生のつぶやきにすぎない