中学生の頃、雑誌でエリッククラプトンのインタビューを読んだ。「何かを成し遂げるより、だらだらしている方がましだ」みたいな話だった。ふーん、大人ってそういうもんなのか、ロックの人ってこんな感じなのかと感慨深かった(自分、中学生だけど)。

 

 その頃も、すでに大事な友や女性を失ったりもしていただろうけど、クラプトンのその後のことを考えると、まだマシだったはずだ。

 

 自分の憧れたブルーススタイルのすべてを持っていたジミ・ヘンドリックスに夢中になれば、彼はあっという間に亡くなってしまい、やはり、抜群のスライドギタリストであるデュアン・sky dog・オールマンと『いとしのレイラ』で共演すれば、彼はオートバイ事故で亡くなってしまい、カバーして世界中にレゲエを知らしめたボブマリーも殺され、スーパーブルースギタリストのスティーヴィーレイボーンとツアーをすれば、彼のヘリコプターだけが墜落・・・。

 

 その後、お子さんも亡くしている。

 

 若くしてブルースロックスタイルのギターのパイオニアであり、ルックスにも恵まれ、そのカリスマ性で「clapton is god」という落書きがロンドンに現れたり、あまりの速弾きで逆にslow handという渾名がつけられたり、全てを手に入れながら、全ての不幸も背負い込んで、まさにbluesそのものを生きているようなクラプトン先生・・・。

 

 中学生だったときからだから、もう数十年、素晴らしい音楽を演り続けているクラプトンだけど、単純に憧れられない人生を示してくれる「不幸の先生」だ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=vUSzL2leaFM