区の職員の方々と交流会を開催しました | 墨田区の子どもを放射能から守る会

墨田区の子どもを放射能から守る会

〜活動報告ブログ〜

放射能の問題に不安を抱くママパパが集まり、
育児のこと、食生活のこと、放射能問題など
交流することを基本に活動しています♫

今月5日、当会の呼びかけで、墨田区の職員の方から直接、区の最新の放射能問題の取り組みについてお話をお聞きし、また同時に、この問題で心配を持つ親御さんの声を直接届ける為の交流会を開催いたしました。

区側からは、墨田区の放射能対策の担当窓口である環境保全課をはじめ、児童保育課、教育委員会学務課、各課の栄養士、保健所の職員の方々10名にお集り頂きました。
区民側の参加者としては、当会の呼びかけで参加を希望された9名の親御さんが参加しました。

◆交流会ではまず、区による最近の放射能関連の対応事例について、職員の方々よりご説明を頂きました。以下まとめです。【9/5時点の情報になります】

*6月の空間線量測定で、区の対応の目安としている0.25μSV/h以上を記録した八広幼稚園、柳島幼稚園、立川中学校の砂場では、再測定を実施した。
うち柳島幼稚園、立川中学校では後日の測定で数値が下がったものの、八広幼稚園については0.519μSV/h、土壌中のセシウム合計数値も2700Bg/kgと高い数値だったため、8月24日に砂の入替えを実施。8月末の測定では0.10μSV/hに数値は下がっているのを確認している。
*夏休みを利用した8月末に、保育園・幼稚園、および区立小中学校全校において、再度放射能測定を実施した。(測定結果はコチラhttp://www.city.sumida.lg.jp/houshasen_kekka/index.html)プール水についても再度測定したが、全て不検出であった。
*8月末の再測定で、八広小学校の砂場では、比較的高い数値(0.32μSV/h)を計測したため、現在使用を禁止している。
*8月中に実施した区内の屋外運動場の放射線線量測定においては、墨田五丁目運動広場の一部で、放射線量の高い箇所(0.41μSV/h)があったため、現在立ち入り禁止にしている。除染方法については、現在、専門家の意見を仰いでいる。
*現在、区で使用している線量計は都からの貸与によるものだが、区での購入も準備中、とのこと。
*【小中学校の給食について】安全性については引き続き同じ考えなので(給食の安全についての区の基本的な考えについては、7/19のブログ記事をご参照下さい)、その考えに基づき今後も提供をし続けるが、拒否することは可能。お弁当の持参については、学校長の最終判断に委ねられるが、区の立場としては、アレルギーや宗教上の対応と同じ扱いという位置づけなので、どうしても心配な方は相談してみて欲しい。
なお弁当持参による給食費の返還については、例えば1ヶ月間ずっと弁当持参の児童について給食費を徴収するのはいかがかと思うので、今後の課題として、検討していきたい。なお2学期以降、産地表示を出来る限りするよう、各学校に協力を求めている所だ。
*【保育園・幼稚園の給食について】信頼できる業者からの食材を調達しているので、従来通り、給食の提供を続けたいと考えている。しかし、給食についてどうしても不安があり、お弁当、飲料の持ち込みを希望するようであれば、まずは園長へ相談して頂きたい。
給食食材の産地公開は、近日中に開始する予定(既に9/12より各園で実施開始。当面は月1、2回の更新)

◆区側からの説明を受け、参加者から上がった声には、次のようなものがありました。

【空間測定について】
*安全そうな校庭の中央を測定するのではなく、植え込みや芝生等、線量が高いと思われる箇所を重点的に測定して、放射線量の高い場所を見つけ、高い所から除染して欲しい。測定箇所や頻度をもっと増やして欲しい。
*測定結果を、HP上のみの発表でなく、公園内の掲示板などで公表するなど、積極的な情報開示をお願いしたい。

【給食の安全性について】
*給食や飲み物の持参は、区の説明では、各園、各学校に対し、保護者の心配に対し柔軟に対応するようにと呼びかけをしているとのことだが、実際は園長に飲み物や弁当の持参を断られた、という例が何件かある。このような学校側の対応にバラつきが出ないよう、区の指示を一貫して欲しい。
*墨田区でもゲルマニウム半導体検出器の導入し(杉並区、港区では導入予定。給食の線量測定の他、市民の持ち込みによる測定も可)、給食の放射能測定をして欲しい。
*保育園に子供を預けている親は、保育をお願いしないと生活が出来ない、という弱い立場にある。弁当や飲料の持参など、その訴えが園で退けられたときに、それ以上声があげられず行き場を失ってしまう。区の強い指導を期待したい。
*今後、給食に提供できないような汚染された食材が出て来た場合、その食材を用いなくても栄養が偏らないような代替のメニューの考案なども必要に思う。現実にそうなった場合の対応では遅すぎると思うので、先手を打って対策を練って欲しい。

【その他、参加者から出た意見より】
*放射性物質とはこれから長年付き合わなくてはならないし、区としても通常の業務の片手間にできる仕事量ではないと思うので、「放射線対策室」のような専門の部署を今後設ける必要は無いだろうか?
*自由参加とは言え、小学校でプールのヤゴ取りや、(線量の高い)荒川河川敷の土手清掃を何の説明も無く子供たちにさせる等、原発事故後も例年のように行事をこなそうとする姿勢はいかがなものか。今の世界が去年と違うという認識がなさすぎると思う。
*大手の新聞やテレビなどのマスメディアは、真の情報を伝えられていない。ネットなどの情報にも積極的にあたって頂き、今回参加した親と同じレベルの危機感を持って対策に乗り出して欲しい。
*(子供が通う私立保育園では)園独自で浄水器の導入や砂の入れ替えを行ったり、放射能対策を積極的にとりたいという気持ちのある園もある。ただ、園長の個人的な持ち出しなど、費用の負担が大きい。このように対策や判断を各園に任せるのには限界があるので、区からもっとバックアップしてあげて欲しい。

~今回開催された交流会での意見交換が、区の放射能対策をさらに一歩踏み出したものになる事を期待します。今後も当会としまして、定期的に環境保全課などと連絡を取り合っていきたいと思っております~

※なお、飲み物や弁当の持参について、園や学校との交渉でお困りの方は、当会までご相談ください。