ここ最近、再び「中学受験って、グノーブルって、何だったんだろう?」
と考える機会があります。
受験前から娘が読みたがっていた「みかづき」(森絵都)は
そんな時だったので、とても考えさせられるものでした。
中でも、これグノーブルそのものじゃん!って部分があったので
少し長いですが引用します。
「少人数制の指導で注意が必要なのは、教える側が口をはさみすぎないこと。つきっきりで勉強を見ていると、子どもが迷っているとき、つい口を出したくなる。わかりかけた瞬間に答えを言ってしまう。子どもはその場じゃわかったような気になるかもしれないが、それでは基礎学力が身についていかない」
「国語も、数学の文章題も、英文読解も、子どもの挫折のもとをたどると文章力不足に行きつく傾向が近年は特に目につく。ゲームやメールの影響だろうが、ただ単語をくっつけているだけで長い文章を書けないし、読めない。そういう子には、毎回、文章を組み立てる訓練に時間を割いてやるといい」
「我々の最終目標は、子どもたちに自主学習の姿勢を身につけさせることだ。決まった時間に机にむかい、自分で決めた課題にとりくむ。それができるようになった子、つまり自立心を手に入れた子は、その後、何があっても容易には崩れない。逆に、丸暗記のような知識のつめこみ方をした子は、大学に入ったあたりでぽきっと折れてしまうことがままある。」
幸いなことに娘は、4年4月で入塾以来、ここにあるような教育、グノーブルの理念・思想を具現化したような授業を3年間受けることができました。
これまで従来の教え方の塾しかしらなかった私は、そのやり方に非常に面食らい、
続けていくにしたがって、なるほどそういうことだったのかと後から理解することばかりでした。
算数なのに、解き方教えないの?
何でこんな何回も×されてるの?
こんな×ばっかりで居残りさせられて、何で楽しいの?
ノート取っちゃいけないの?
ノートも取ってきてないのに、なぜ復習できるの?
こんなちょっとしか問題解かないで大丈夫?
国語はなんで物語の記述しかやらないの?
選択肢や指示語の解き方は?
しかも載ってる問題全部やらないし。
土特はかなり長く人生論がある?
え、こんな大人びた文章を読ませるんだ?
40分でこれだけの文読んで記述書けと?
宿題、こんなに少なくて大丈夫?
「復習テスト」が出来るようにしろって、ざっくりな指示ね。
算数の反復が他塾と比べて少なくない?
「基礎力」って全然基礎じゃないよね?
山ほどの「?」を抱えながら、保護者会のたびに
うーむ、どうもこのままでいいらしい、
と納得したようなしてないような感じで帰ってきました。
親の言うことは聞かなくても先生には怒られたなくない娘、
コントロールは塾に任せるしかありません。
保護者会のたびに
「私の言うことは聞きません。何かあったら先生から
直接ビシッと言ってください。」
とお願いしていました。
要領のいい下の子ですから、実際ビシッと言われることはほとんどなく
やんなきゃいけないこと「だけ」やって過ぎていきました。
それでも最終的には、地力ともいえる力がつき
学習も自分で把握するようになりました。
塾で迷う方から「どんな塾?」と聞かれることもありますが
先生と子どもと諸々の環境が整うと、
こんな感じですよ、というご参考になれば幸いです。
これだけのことを出来る力のある先生に教われた娘は
本当に幸運だったと思います。