ご挨拶
こんばんは。コバ ノンです。
むちゃくちゃ今更になってしまったんですが、東京造形大学CS祭(令和元年10月18日〜20日)で「楽園」を出店致しました。
その際に、ずっと考えていた全肯定屋さんも初開幕。3日間で約40名のお客さまにご利用頂きました。ありがとうございます。
いつも通り、ピンクの城を作りました。来年はさらに城らしくしたいです。そんな前戯は置いておいて、初めてご覧いただく方は、全肯定屋さんって何だよ?と考える方が多いかと思います。一言で言うと、文字通り全肯定致します。
全肯定屋さんって何だよ
このようにコース分けがされており、お金を受け取りカーテンを開けて頂くことで全肯定を提供することができます。
全肯定屋さん、と言うどデカイ看板をバンと設置していたので、通り過ぎる方の10人に1人が「何あれ全肯定屋さんだって、ウケる」と嘲笑してくださっていて、私も大変光栄でした。笑ってくれるのが大変嬉しいのです。
知人友人が6割、初対面(知人だけれど初めてお話しする方など)の方が4割ほどで、いい塩梅だったのではないかと思います。本日はその中で、印象に残ったエピソードをお話ししたいと思います。
突如現れたナチュラルハンサム
1人で店番をしていた時、ハンサムな顔立ちでスッと背の高い男性が店先に立ちました。ですが、ハンサムだと確認するのに少し時間がかかったのです。
なぜなら、彼は私から見て、髪型もお洋服も、こだわりがないように見えたからです。
いわば、彼の自然のボディ以外が全て無味でした。私は、これは肯定しなければならないと使命感に駆られました。ですが、彼はメニューを無言で見てから、すぐに立ち去ってしまいます。
もうひとつ大切なことがあります。彼はメガネをかけていました。私は物心つく前からメガネフェチでした。全肯定屋さんを口実に、メガネをかけているお客さまのメガネを何度も外させ、大きい瞳を全肯定し、自身の欲求を満たしていました。彼の瞳を全肯定したい。彼のことが忘れられません。
その数分後、彼は再び店頭に立ちました。あれ、目当てのものを見終えたのかな。そう思うと、彼は私にこう言いました。
「第一印象フリーコースお願いします」
誰にも気付かれなかったハンサム
カーテンを開け、目の前に座った彼のルックスを再確認し、お話ししながら見つかった全肯定ポイントはこちらです。
・美白
・美肌
・スリム、高身長
・ヴァージンヘア、黒髪
・やはり目が大きい。まつ毛も長く、通常目が開いている状態でまつ毛の生え際が確認できる。
・セクシーな歪んだ口元
・羞恥心が見れらながらも、真っ直ぐ目を見て会話をしている
・声が低いながらも聞き取りやすい
・私がする全肯定に全て「ありがとうございます」と感謝する、自身のナチュラルハンサムを鼻につかせない謙虚さ
メガネを外して頂いた時、その瞳の澄んだ美しさに衝撃を受けました。このハンサムを放っておいた彼のこれまでの環境を呪います。呪詛!
それにしてもその美貌を持ち合わせながらも、ヘアスタイルと服装に対して「もっと輝く姿を見たい」と思わずにはいられず、最後に「美容院に行っておすすめでカットしてみて下さい」とお声掛けさせて頂きました。余計なお世話かも知れませんが。
私はこれほどのナチュラルヤングハンサムメンが、なぜこんなに怪しい「全肯定屋さん」なぞに肯定を求めてやって来たのか、甚だ疑問で仕方ありませんでした。
これまで考えていたんですが、彼があのルックスとは不釣り合いとも感じられるほどのヘアスタイル、服装をしていたのは、周囲に彼をハンサムだと声をかけてくれる方がいらっしゃらなかったのでは、と考えました。
それでもおかしいのです。彼はどこからどう見ても考えても、夜が明けてもハンサムなはずなんです。ですが、自信をハンサムだと自覚している方なら、「全肯定屋さん」を求めてはいないと思うのです。
私は彼の、今まで歩いていた生活を考えてしまいました。ルックスにこんなに魅力が溢れている彼を見つめなかった彼の環境は、なんて悲しいんでしょうか。