住育塾メンバーの「ルパンさかもと」です。





突然ですが、




私は中学時代、弓道部でして。


宇都宮市立陽東中学校弓道部。








30年ぶりに部活の同窓会をしたわけでして。





恩師の先生もお呼びしたわけでして。


酒の席で、OBOGとして、


何か現役生にしてあげられないかと考えまして。




みんなで相談した結果、


安土(あづち)を作り直そうということになりまして。








安土とは、


弓道で、的の後ろにある、


盛った土のこと。


安土があるから、


的が固定でき、矢が刺さる。




たかが土を盛っただけのことですが、


弓道にとってとても大切な安土。



日頃の安土の手入れが、


弓道にとってのイロハのイ。




普通は安土をつくるのは、


造園屋さんだったり、


プロの仕事なのですが、



なんと今回は、


自分たちでつくってしまおうと


いうことに!





だいぶ痩せてしまって、


また、固くなってしまい、


また、傾斜が緩くなってしまった安土。


しろうと集団ですが、


どこまでやりきれるか―。





朝早く集合。


OBOG数名、


顧問の先生、


そして、現役1年生と2年生。




弓道部らしく、


まずは礼から。






補充する、砂の搬入。


いきなり中学生、びっくり。



まさかダンプが来るとは!


1.5立方メートル、2トン近くの、


中目の砂。




このダンプを運転して来てくれたのも、


もちろん、OB。






必要な道具も、


中学生に手づくりしてもらう。



とくに女子のみんな、


電動ドライバーを使うのも、


おそらく初めての経験でしょう。






その他必要な道具はすべて、


各家庭からの、学校からの持ち寄り。








では、作業開始。


まずは、今の安土を削るところから。





削った土は、


ネコ(一輪車)で一度運び出す。


男子も女子も、


みんなでスコップを持ち、


みんなでネコを押す。






同時進行で別の班が、






先ほどの砂に、


削った安土の土と、


おがくずを混ぜ合わせる。



おがくずは、


いわば砂が崩れないようにするための


繋ぎの役目。


おがくず3袋。



ありがたいことに、


ご厚意による無償提供。







ふるいにかけながら、


土を細かくして、混ぜる。混ぜる。


水も含ませながら。








水と言えば、


近くに水道がないから、


水も手作業で運ぶ。



女子ばかりで、


水の入ったバケツを積んだリアカーを


引いてくれました。






安土の方は、


削って勾配を急にし直し、


かつ、段差をつける。


砂を積んだ時の


崩落防止のためですね。










水を含ませながら、固く、正確に。


安土の基礎になる部分です。


丁寧に。



かなりのチカラ作業ですが、


OBOGも、現役生も、


一緒になって。






さぁ、


ラストスパートです!


いよいよ、


土砂の積み上げ作業です。





混ぜ合わせた、


土、砂、おがくずを積み上げる。



総量、2立方メートル、


ごみ袋に換算すれば、


きっと100袋は以上はあるでしょう。



それだけの量の土砂を、


スコップですくい、


ネコを押して運び、


またスコップですくって、


安土に積む。



じょうろで水を与えながら、


手づくりのヘラで土砂を押し上げながら、


カタチを整えつつ、


またさらに土砂を積み上げる。




さすがにみんな、


疲れの色も見えてきました。




でも、サボっているヒトは


一人もいません。


みんな一生懸命です。




その姿勢に感動すら覚えます。





女子も、


土砂のたっぷり載ったネコを、


必死に押してます。


がんばってます。







仕上げに、




丁寧にほうきで掃きあげ、


完成。





作業前、こんなだった安土が






見事に再生されました。



正直言って、


私たちの想像をはるかに超えた出来栄え。




おそらく、


日本全国の中学弓道部で、


中学生自ら安土を積み上げた学校は、


そうないでしょう。



日本一の中学弓道部です。


それぞれひとりひとりの自信になってくれれば。