福島第1原発3号機の温度が急激に下がりました(追記:格納容器に水がない…) | RE:SUKI

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考えましょう

今朝の東電の会見を見た人はご存知とは思いますが、333度まで温度が上昇していた福島第一原発3号機ですが、一気に下がり現在は以下の状況です。

日付・給水ノズルN4B温度・RPV底部ヘッド上部・RPV胴フランジ
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http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/032_1F3_05100600.pdf

ポイントです。

胴フランジ
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132.4℃まで一気に下がった原因は何でしょう?

温度が下がらないので注水量を7トンから2トン増やして9トンにしていたはずですが、それでも下がらず配管から水が漏れている可能性があるとの発表がありましたよね?で、最終的には12日に配管の切り替えを行う予定でした。しかし、工事行う前の5月10日の朝5時に、急激に温度は下がっています。いきなり300℃から132℃にです。何が起こったのでしょう?

過去、高速増殖炉もんじゅのナトリウム漏れ事故の際に、映像を編集し情報を隠蔽するなどの行為がありましたから、正直信用できないわけです、私。今回の件、どのような説明がされるのか興味があります。

上昇は緩やかに、下降は一気に?


■The third in Fukushima nuclear power plant furnace fuel pool (福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール)


タービン建屋の中に溜まっていた水が流出ですか?やけに速い東電からの説明があることに驚いたわけですが、ガレキに囲まれているために目視ができず、点検自体も4月20日からしていなかったとか。杜撰というか、出来なかったということのようですが、それにしては温度の低下が確認されたのと同日に、情報が発表されたことが不思議なわけです。

「最悪の場合は海へ流れ出る可能性もある」

ということですが、シルトフェンスの外側から1万8千倍のセシウム134が検出されています。ピット内は、ヨウ素131が8万5千倍でセシウム134は62万倍だったとのこと。

内部の放射能汚染はシルトフェンス外海の比ではないことが分るわけです。ピットは通常電源を通す場所です。原子力発電所のピットも同じ構造なのかどうかは分りませんが、電源ケーブルの走る溝に水が溜まり、その中を計ると62万倍が確認されたということになる、ということではないかと考えています。

何かのきっかけで放射性物質が漏れたわけです。地震によるヒビなどのによる影響が原因なのか、別な何かであるのかは言及できません。

ただ1つ、5月12日に分ったことがあります。

1号機内部に人が入り、圧力計・水位計の修理・計測などが行われたわけですが、1号機原子炉圧力容器内には水が「ほとんどない」ことが確認されました。しかし、容器の表面温度は低いことが確認されたそうで、冷却自体には成功していると東電は発表しています。

燃料棒(燃料集合体※)の露出が何を起こしたかですが、内部が溶けてしまった可能性があるわけです。東電は溶けた燃料棒は下部へ落ち、底にある水で冷やされたのではないかと考えているようですが、それは本当なのですかね?

※核燃料をセラミックに焼き固められたものが燃料ペレットであり、これを燃料被覆管に封入したものが燃料棒である。燃料集合体はこの燃料棒を束ねて組み上げたもので、この燃料集合体が原子炉に装荷され使用される。(http://ja.wikipedia.org/wiki/燃料棒

仮に燃料棒が溶けて下に落ちたとするなら、そこで水が蒸発するのは確実なわけで水蒸気爆発が格納容器内で起こっているはずですよね?ということは、ウラン235(燃料ペレット)が同時に外部へ放出されるという現象が起こっていた可能性もあったのではないかと思うわけです。

これはかなりヤバイことが起こっていそうな感じがします。

ちなみに本日の東電の会見によると、1号機格納容器内部はマイナス500cm以下の水位だそうで、ほぼ水がないということのようです。それ以外は確認できていないとのこと。溶融している可能性は認めるものの、記者の質問に対し、決してメルトダウンとは言わない不思議な会見でした。

もしかして、3号機も同じ状況だったりして


午後の会見で東電が1号機のメルトダウンを認めました。朝の会見であれだけ誤魔化していたのは、一体何のための努力だったのでしょう?

■福島第一原発1号機「メルトダウン」東電認める
 東京電力は12日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉圧力容器で、冷却水の量が少ないため完全に水から露出した核燃料が過熱して容器底部に落下し、直径数センチ程度の穴に相当する損傷部から水が漏れていると見られると発表した。 東電は、この状態が「メルトダウン(炉心溶融)」であることを認めた。 東電は、圧力容器の温度は100~200度と安定しているため、今後大きな事故に至る可能性は低いと見ているが、圧力容器を覆う格納容器からも水が漏れだしている可能性が高く、事故収束は難航が予想される。 東電によると、10日から原子炉建屋内に入った作業員が水位計を調整した結果、圧力容器の冷却水位は燃料頂部から5メートル以上低いことが分かった。燃料棒は長さが約4メートルで、完全に露出している。これまでは、燃料頂部から1・65メートル低い位置まで水が満たされていると推定されていた。 東電は、燃料の大半はすでに溶けたり崩れたりして、底部に落下したとみている。経済産業省原子力安全・保安院は、圧力容器の温度が低いことから、「燃料は容器底部にたまった水で冷やされている」と指摘した。 損傷した可能性が高いのは、原子炉の核反応を停止させる制御棒の貫通部など。直径約4・8メートルの圧力容器底部には制御棒97本、中性子計装管34本が貫通している。貫通部周辺の溶接部位は、溶融した核燃料の3000度近い高温には耐えられないという。(2011年5月12日22時55分 読売新聞)