何年かに一度、話題になるこの本。
うまく受けとめられる気がしなくてスルーしてきたのですが、
この歳にして初めて手に取りました。新装版。
最近「おくりびと」がらみで本木雅弘さんが話されていたり、
蜷川実花ちゃんが最近の何かのインタビューでも
この本のことを言っていたりして。
予想外に、ラクちんになる本でした。
どうも生死というものを
過剰に意識してきてしまったところがあるかもしれなくて。
何か決心する時に背中を押すのは
「どうせ明日死んじゃうかもしれないし」ってこと。
「どうせ」とは思うけど、本人的には投げやりなわけじゃないつもりで。
明日死んじゃうかもって思えば、余計なことに煩わされないで、
本当に大切なことだけを考えられる気がしているのです。
そのせいかちょっと急ぎすぎちゃうところもあるんだけど…。
この本を読むと、死は生とつながったところに自然に存在していて、
このからだはきっと魂のいれもので。
それがなんだかふと楽になる感じでした。
ワタシはなぜか原始的な信仰心があるんですよねえ。生まれつき。
2、3才の時に、神と人間の関係について考えてた…。
文字で書くと変な子どもだな~。
そこ以外はフツウだったと思うんだけど。
なので、この本みたいな価値観は、
楽に受け入れることができている気がします。
生きさせてもらってるあいだは、
このからだも大切につかいながら、
ちっぽけでも存分に楽しんで生きていきたいものです。
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一瞬で情報の入れ替わるこの空しい時代を、25年間の長きにわたって読みつがれてきたロングセラー。いま、絶望の時代を生き抜くべく、新たな言葉と写真の牙を研ぎ澄まし、新登場!新・写真22点、コピー21点。