観てきました、『私は貝になりたい 』。
宣伝のしかたとか、役者さん達の芝居のしかたとか、
いろいろ言われてるらしいしそれもわからなくもないけれど。
わたくし自身は。
こういう地味な映画は宣伝しないとなかなか入らないし、
SMAPの、とくに中居くんというポジションのひとが主役だったからこれだけ宣伝できたと思うし、
映画の質を考えれば、結果的にそれは「アリ」だと思うのです。
だって、本当はやっぱり昔のバージョンのやつは
名作だ、とか、見ておくべきだ、とか言われても、
やっぱりいまいち食指がうごかないもんなー。
さらに若い人は、この時代のこととか、全然身近じゃないでしょ?
おじいちゃんたちも戦後のひとだったりする世代だもんね。
そういうターゲットとかも考えますと。
いろいろ批判もありますが、ワタシ的には「アリ」です。
なんでこんなごちゃごちゃ言ってるかというと、
やっぱり最初は中居くんと仲間さんの芝居に違和感があったので…。
いや、ふたりだけじゃなくて、なんかね、オモシロ系の役者さんが多いんですよねぇ。
荒川良々とか鶴瓶さんとか西村雅彦とか。
武田鉄也も平田満も六平直政も、私にとってはオモシロ系なんだよなぁ。
そういう意味で、ちょっと乗れなかった部分はあります。
でも、最後のクライマックスの中居くんは良かったですよ!
泣けるか…というとそうではないけど。
むしろ、重い気持ちにさせられます。
でも、この手の映画は、それが正しいんじゃないかという気がします。
正しい、っていうか、誠実な気がします。
安易に「泣かせ」に走るよりも。
▽映画『私は貝になりたい 』
58年にフランキー堺主演で製作された名作ドラマを中居正広主演で映画化。オリジナル版の脚本を手掛けたベテラン、橋本忍が自ら本作の脚本も担当。一兵卒として戦争に巻き込まれたごく普通の市民が辿る悲劇を描く。監督は「さとうきび畑の唄」「華麗なる一族」などを手掛けたTBSのドラマ・ディレクター福澤克雄。これが映画監督デビューとなる。
高知の漁港で理髪店を営む清水豊松は、愛する妻・房江と一人息子・健一とともにつましくも温かな家庭を築いていた。そんな彼のもとにもついに赤紙(召集令状)が届き、本土防衛のための中部軍の部隊へと送られる。やがて終戦を迎え、ようやく家族との再会を果たした豊松。そして2人目の子どもを授かった矢先、今度はMP(ミリタリー・ポリス)がやって来て、戦犯容疑をかけられた豊松は再び愛する家族と引き離されてしまう。絶対服従の上官命令に従っただけの豊松は無実を主張するが、そんな彼に過酷な判決が下る。
高知の漁港で理髪店を営む清水豊松は、愛する妻・房江と一人息子・健一とともにつましくも温かな家庭を築いていた。そんな彼のもとにもついに赤紙(召集令状)が届き、本土防衛のための中部軍の部隊へと送られる。やがて終戦を迎え、ようやく家族との再会を果たした豊松。そして2人目の子どもを授かった矢先、今度はMP(ミリタリー・ポリス)がやって来て、戦犯容疑をかけられた豊松は再び愛する家族と引き離されてしまう。絶対服従の上官命令に従っただけの豊松は無実を主張するが、そんな彼に過酷な判決が下る。