「パラレルワールド?東野さんがSF!!」


と読み始めたこの本。



…パラレルワールドの概念が、東野さんと違った~。

ワタシはいわゆる「並行世界モノ」をイメージしたのに!

これは、現在と過去を並べて語るという、

小説の構成上の「パラレル」だった…ショック。


いや、でも小説としては面白かったです。


「記憶」をモチーフに、

いかにも理系のひとっぽい世界観。

(東野さんは元エンジニアだそーです)


ちょっと未来のハナシ、

だけど、やけにリアルにありそうなハナシです。


これからもいろんな技術が発達して、

人生にいろんな選択肢が生まれると、

いままでにないようないろんな悲喜劇が起きるんだろうなぁ。

親友、恋人、家族とも、

愛とか憎しみとか嫉妬とかの思いは変わらないのに、

関係構築のありかたはいままでと違うものになってくんだなぁ。

そんなことを思わされる一冊でした。



▽「パラレルワールド・ラブストーリー」(講談社文庫)/東野 圭吾
¥780
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親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。