ひたすら利のみを求める戦国時代に、「愛」を重んじ、「義」を貫き通したヒーロー・直江兼続。主君・景勝をはじめ、師と仰ぐ上杉謙信や友人・真田幸村との深い係わりを主軸に、同時代に生きた戦国武将や妻・お船をはじめとする女性たちとの人間関係、利を求める社会において発生する格差など現代社会に通じる問題、といったさまざまとテーマを盛り込みながら、兼続の生涯が描かれる。

主人公の直江兼続役を演じる妻夫木聡は、大河ドラマへの出演自体が初めて。兼続が終生仕えることになる景勝役は、2001年の『北条時宗』以来の大河ドラマ出演となる北村一輝が演じる。他に、兼続より年上の正室・お船役には常盤貴子、景勝の義父であり、兼続に大きな影響を与えることになる謙信役には阿部寛、上杉家にとって最大の敵役となる徳川家康役には松方弘樹がそれぞれ当てられた。また、兼続とは生涯の親友同士である石田三成役の小栗旬、真田幸村役の城田優をはじめ、主要キャストの大半が平均年齢20~30代の俳優で占められていることも特徴的である。