所沢に来たのは、新聞記事で見つけた所沢ビエンナーレ美術展のため。
引込線

駅から2分というのだけ頭にあって、下りてみると地理感覚が今ひとつ分からなくなったが、以前に電車から見た風景の記憶から、まあこっちの方だろうと適当に歩き出す。

すじてつジャストライン-かつての工場への引込線すじてつジャストライン-線路は錆び、架線も途切れている
車両のかつての入口。線路も架線も、本線側との連絡は途絶えている。

こちらは人間の入口。駅からまっすぐ2分とはいえ、ちょっとどこかに誘導看板が欲しかったかも。
すじてつジャストライン-「引込線」入口

会場は3つのスペースに別れている。第1会場に入ると、いきなり屋根を突き刺すようなオブジェが現れる。
すじてつジャストライン-戸谷成雄「雷神-09」
戸谷成雄「雷神-09」
木の彫刻で、どうやって運び込んだのかと思ったら、いくつかのパーツを継ぎ足すように設置した様子。

すじてつジャストライン-沖啓介&瀧健太郎
右:沖啓介「the Xth」螺旋状に聳える黄色いオブジェ(空気を送って膨らませてある)と電子音。不快でなく妙に気になるリズムの音。
左:瀧健太郎「Bild;Müll#4Kern」飛行機のような物体が行灯のようになり、壁側から投射する映像のモニタとなっている。

すじてつジャストライン-中山正樹「BODY SCALE」-movement-

第1会場と第2会場はつながっている。
すじてつジャストライン-窪田美樹「はれもの/景色と肌」
1000枚ものポスターの紙で覆われた自動車。

すじてつジャストライン-伊藤誠&富井大裕
手前:伊藤誠「BOAT」顔に装着すると水から顔を出して、水面に映る景色を見ているような感じになるのかと。期間中何度か体験の機会があるらしいが、この日は無し。
奥:富井大裕「ball pipe ball」格子状に組んだ鉄パイプの接点の上下に、硬式ボールが置かれている。

そんな展示の向こうには、工場だった頃の名残が。
すじてつジャストライン-工場の名残 すじてつジャストライン-工場の名残
人が出入りしていたが、今も何か事務的なことに使われているのだろうか。
調べたら、この工場は長らく西武の車両の製造から検修まで行っていたが、製造は外注化、整備も他工場へ移管したということで、2000年に閉鎖されたとのこと。現在は武蔵丘車両検修場がその役目を引き継いでいる。

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