すじてつジャストライン-世田谷文学館松本清張展


世田谷文学館で最終日を迎えた松本清張展を見る。
清張というと作品以外では、竹中直人も真似した下唇のつき出したコワい風貌がイメージされるところだが、奥の深い人物であることが知れる。
学歴コンプレックスと権力悪との執念の闘いのようなことがよく語られるが、横溢するエネルギーの向き先が時代にねじ狂げられたことによるのではなかろうか。
小倉の記念館にも一度は足を運んでおきたい。全部を見られなかった映像資料はその時に。
ところで、「西郷札」が朝日新聞の懸賞で二席になったあと、東京にいろいろ売り込みをして、芥川賞を得る「或る『小倉日記』伝」は「三田文学」に載ったのだが、木々高太郎(林髞)が面倒みた(当時三田文学の編集委員をしていた)にも関わらず、展示されていた掲載誌の冒頭には筆者名が「松本張」となっている。誰も気づかなかったのか!?

芦花公園駅からの途中にある「蘆花庵」でごまだれうどん。
暑いし一杯やりたいのはやまやまながら、このあとがあるので控えておく。
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たれがちょっと濃すぎか。あとで蕎麦湯を足した際に程よい塩加減と酸味を感じたのだが。