タイトルだけ見ると何やら手作り体験でもあったかのように見え、簡体字だと面イコール麺だが、これは映画の話。
面打というのは面を造ることであり、その職業をも指す。能面師という語もあるが、映画の中の制作風景を見ると、面打のほうが似つかわしく思えた。
この映画は、22歳の面打・新井達矢が新しい面を打ち、能で舞われるまでを追っている。とはいえよくあるドキュメントとは異なり、ナレーションも解説もなく進む。
面打の若いせいもあるが(しかし最年少で文科大臣奨励賞を得ている)、図工の課題でも始めるかのように、ごく普通の学習机で線を引き、木を割っていく。それがだんだんと木を剥ぎ、削り、としていくうちにつり込まれていく。何かがすごいというよりは、ごく当たり前の作業としてやっている様に驚かされる。近所の犬が吠え、ウェストミンスターチャイムが鳴り、救急車のサイレンが響いても、まったく関わりのないことなのだ。
だが全体としてみると、手元はクローズアップされているけれども、彼に同化するというよりは、木の気持、面の気持になっていく感覚が強かった。
DVDが発売されているが、17日まではレイトショーで上映されていて、監督とのトークイベントも行われる。(監督の名前が三宅流…で、何かの流派ではない)
4/16 新井達矢、林望(DVDに解説文を寄せている)
4/17 高橋世織
面打 men-uchi [DVD]

面打というのは面を造ることであり、その職業をも指す。能面師という語もあるが、映画の中の制作風景を見ると、面打のほうが似つかわしく思えた。
この映画は、22歳の面打・新井達矢が新しい面を打ち、能で舞われるまでを追っている。とはいえよくあるドキュメントとは異なり、ナレーションも解説もなく進む。
面打の若いせいもあるが(しかし最年少で文科大臣奨励賞を得ている)、図工の課題でも始めるかのように、ごく普通の学習机で線を引き、木を割っていく。それがだんだんと木を剥ぎ、削り、としていくうちにつり込まれていく。何かがすごいというよりは、ごく当たり前の作業としてやっている様に驚かされる。近所の犬が吠え、ウェストミンスターチャイムが鳴り、救急車のサイレンが響いても、まったく関わりのないことなのだ。
だが全体としてみると、手元はクローズアップされているけれども、彼に同化するというよりは、木の気持、面の気持になっていく感覚が強かった。
DVDが発売されているが、17日まではレイトショーで上映されていて、監督とのトークイベントも行われる。(監督の名前が三宅流…で、何かの流派ではない)
4/16 新井達矢、林望(DVDに解説文を寄せている)
4/17 高橋世織
面打 men-uchi [DVD]
