何かで得た情報は必ずしも正しいとは限らない。
何が正しくて何が正しくないかは自分の目で確かめないことには、本当に生きた情報にはならないのだ。
そんな誰かが言ってたものだけを信じていたら、そのうち『ハリウッドセレブは健康の為にうんこを食う』といった情報を鵜呑みにして実践する馬鹿な女が誕生するかもしれない。
そんなものはクソくらえだ。
自分の肌で感じ、自分の目で見たものだけを信じればいい。
あとは、まやかし。
ボクはパーティーというものにはほとんど参加しない。
雰囲気が苦手だからだ。
会場にはおしゃれピープル達の代表格である美容師やデザイナー、ファッションフォトグラファー達が一同に会していた。
そんな中でとびっきり可愛い女の子がファッションショーのモデルをしていた。
よく見ると、南明奈だった。
さらによく見ると、南明奈は“女子大学生で可愛い女の子”といった雰囲気を持ち合わせていた。
ボクは彼女に対して親近感がわいた。
マネージャーも止めれないぐらいの距離感で関係者のフリをしながら凝視していた。
ボクはその気になれば何だって演じることができる。
アカデミー賞だって狙えるはずだ。
会場をあとにするアッキーナは写真撮影で忙しく愛想笑いを振りまきながら、マネージャーと共に夜のマンハッタンに消えた。
後日このような記事が載っていた。
海外進出?
ボクは首をかしげた。
さらに内容を見ると
ショー出演に向けて英語やダンスを猛特訓?
ボクは首をエグい角度にかしげた。
ねじ曲げられた事実が3つある。
まず、英語を話していない。
全部日本語で話していた。
そして、ダンスなんか踊っていない。
ただ立ち尽くしてネイルを披露していただけだ。
そこにはネイリストの類い稀な努力を見出すことはできたが、モデルの努力を見出すのは困難だった。
最後に千人も来場していない。
会場のキャパはそこまで広くない。
“南明奈”というブランドだけでやってきた感が否めない。
ネット上での情報と差異を感じるあまりボクはゲンナリした。
これにより簡単に開示できる情報の信ぴょう性にヒビがはいった。
ボクは自分の目で見たもの、自分の肌で感じたもの、自分の耳でダイレクトに聞いたものしか信じない。
絶対にそうだとは言い切らない。
だけど、ボクはその信念を通すことを誓ったのである。
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