ガラス製の容器は、今から3000年以上前から造られていたようですが、2000年程前、ローマ時代に吹きガラス成型技法が発明されて以来、現在のガラスびん製造の基本につながっていると考えられます。
日本では明治になると、びん詰された洋酒などが輸入されるようになり、一方、1876年(明治9)には、明治政府所管による工業的規模のびん製造の検討も始まりました.ビールびんは1887年(明治20)、製造が始まりましたが、工人による手吹きで需要には応えられませんでした.
1906年(明治39)には海外との共同出資によって大阪市内で、機械吹きによる量産を目指したが、うまくいかなかったようです.紆余曲折の後、1911年(明治44)、その技術を大日本麦酒(現アサヒビール)が買い取り、製びん機を吹田工場(大阪府)に移して検討が始まりました.研究開発の末、吹田式半自動製びん機が開発され、飛躍的に大量生産ができるようになりました1).大正時代に入るとびんの需要も大きく増加するのですが、現アサヒビール吹田工場は、ガラスびんを我が国に普及させることになった歴史的な工場といえます.(下図左: 当時の工場内作業風景1))
残念ながら冷えたびんでビールを飲む機会は少なくなりました.しかし、ビールびんは大変ECOな容器で、現代の環境・資源問題にマッチした点を持っているのでぜひ紹介したいと思います.
ビールびんは平均して年3回リユースされ、8年間使われると試算されていますので、24回ほどリユースされることになります.上の右図から、各種容器と比較して断トツにCO2負荷が小さいのが分かります2).使い終わっても原料となり、再度びんに生まれかわりますので、廃棄物は出ません.また、日本では珍しいことに、ビールびんにはデポジット制度(保証金制度)が存在しています.これはリユースを促進し、資源循環を促す効果があるとされています.
12月になり、これから忘年会、つづいて新年会と、宴会のシーズンになります.以前、「先ずは日本酒で乾杯」というのが条例で定められて話題になったことがありました.吹田市はびんビールを全国に拡げる技術を生んだ地として、「先ずはびんビールで乾杯!」というのを宴会のはじめに如何でしょうか.
1) 「アサヒビールの120年: その感動を,わかちあう.」 (2010).
2) 「びん再使用ネットワーク」より引用. 元データは「LCA手法による容器間比較報告書」(2001).


















