こんばんは。

桜灯塾教務の澤田です。

（本記事の対象：医学部を目指す中高生）

受験業界には曖昧な言葉がたくさんあります。

例えば「きちんと理解する」、「しっかり覚える」、「基礎を固める」、「応用力を身につける」、などなど、

何となく言わんとすることは分かる気がするけれど、

「具体的に説明して」と言われると、何と答えようかと考え込んでしまいそうな言葉たちです。

こうした曖昧な言葉は、日常会話で使う分には問題ないのですが、それを勉強の目標にするとなるとそれは問題です。

「きちんと理解する」ということがどういうことなのかを、分からないまま学習するということは、たとえ生徒本人の意識としては真面目に頑張っているつもりであったとしても、目標設定をせずに何となく解いている状態と同じですので、長時間勉強してもなかなか成果に繋がりません。

どの時期にどの参考書を使うか、または、その参考書をどうやって使うかといった、「勉強のやり方」ももちろん大切ですが、それよりももっと大切なのは、そうした勉強を通して何が出来るようになろうとしているのか、という目標をはっきりさせることです。

もしあなたが塾や学校で指示されたことを真面目にやっているけれど、今ひとつ成績が伸び切らないという悩みを抱えていたとしたら、今回のテーマはお悩み解決の一つの処方箋になるはずです。

では、成績が上がる目標設定とは一体どういったものなのでしょうか？

目標設定のコツは2つあります。

１つ目は行動を目標にすること、

２つ目は行動を時間や量で評価することです。

順に説明していきます。

①行動を目標にする

「本当に理解しているか」その疑問をいくら真剣に自分に問いかけても、自分の心からは感覚的な答えしか返ってきません。

「理解する」や「覚えている」といった頭の中の話は感覚を頼りにするのではなく、むしろ、観察可能な行動で評価すべきであると考えています。

行動で評価する、とはどういうことか、具体例を挙げますと、

・類題が解ける

・似ている問題たちについて、共通点や相違点が説明できる

・テーマ毎に主な問われ方やそれに対する答え方を白紙に書き出せる

・関数や方程式といった概念が説明出来る

・志望校の出題傾向が説明出来る

・答えが出せるだけでなく、減点されない答案が書ける

などが挙げられます。

②行動を時間や量で評価する

例えば共通テストの過去問演習を例に挙げますと、

「どれだけ時間をかけても良いので8割正解する」という目標と「制限時間マイナス5分で9割正解する」という目標では、求められる理解度と定着度が変わってきます。

もちろん全ての行動を数値で評価すること出来る訳では無いのですが、一般に時間や量といった数値で行動を評価すると、目標をより具体化することが出来ます。

さて、ここまでで行動で目標を設定することの大切さについてお話したのですが、次は目標設定をしない危険性についてお話します。

目標設定の前に勉強法を考える危険

勉強法とは、あくまで目標を達成するための手段です。

それにも関わらず、その勉強法を守ることが勉強の目標になってしまっている生徒さんを良く見かけます。

このブログを読んでくださっている方には、勉強のやり方を提案する書籍やSNSをご覧になられた経験のある方はいらっしゃいますでしょうか？

「単語は書かずに見て覚えろ！」とか、「ノートは綺麗に取るな！」とか、「いろんな参考書に手を出さずに、一冊の参考書を何度も繰り返し解け！」とか、と色々なものがあります。

どうすれば成績が伸びるのか悩んでいるときに、「これをやれ！」「これだけやれば成績が伸びる！」と具体的な指示を自信満々に言われると、つい、その学習法を盲信してしまうと言いますか、その勉強法に従うことを目標のようにしてしまいます。

ですが、先程申し上げましたように学習法とは手段です。

何を達成するためにやっているのかという意識が無いとあなたが思うような成果は出ません。

もしあなたの成績が伸び悩んでいるのであれば、

是非勉強法の前に目標設定を考えてみて下さい。

さて、長くなりましたが、今回は目標設定の大切さをお伝えしました。

みなさまの毎日の勉強に本記事が役立つことがあれば幸いです。

最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

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勉強のコツ（第１回）：【目標設定の大切さ】評価出来る行動を目標にしましょう【医学部推薦専門】