こんばんは。

桜灯塾教務の澤田です。

今回は医学部を目指すすべての中高生に向けて参考書の使い方のお話です。

どれだけ良い参考書を使っても、その参考書を正しく使っていないと成績は上がりません。

実際、黄色チャートで偏差値65をゆうに超える人もいれば、

青チャートを何周やっても偏差値が60を超えないという人もいます。

そんな風になっていただかないために、

今回は偏差値65（河合塾全統記述第3回の偏差値を想定）を超えるための正しい参考書の使い方をご提案します。

長くなりますので、2回に分けます。今回は前編です。

偏差値65を超えるための目標設定

今回も目標設定からお話させていただきます。

目標設定のお話は「リンク」を御覧ください。

偏差値65を超えるための目標設定は下の２つです。

①何故そうしようと思うのか、に答えられる

②その言い換えは成立しているか、に答えられる

順に説明していきます。

①何故そうしようと思うのか

今回は青チャートの例題を使って説明します。

ページの真ん中少し上から始まる【解答】の部分を見ていただくと分かるのですが、

こちらの例題はaの値で場合分けをしています。

（[1]a=0のとき、[2]a<0のとき、[3]a>0のとき、で場合分けしているのがご確認いただけると思います）

この問題を学習するときに大切なのは、

この「場合分けをしよう」という発想がどこから出てきたのかを考えることです。

「授業で先生が場合分けしてたから」

「似た別の問題で同じ解き方してたから」

残念ながらこうした答えは適切ではありません。

なぜなら、他の問題に応用させられないからです。

「二次関数の最大値・最小値を求める際に、x^2の前の係数が文字であるならば、

その文字が正か負かで場合分けするから」

これは悪くない答えなのですが、

その答えに対しては、もう一歩踏み込んで確認したいことがあります。

それが②の「その言い換えは成立しているか」です。

②その言い換えは成立しているか

先程の例でいうと、最後に答えてくれた生徒は、

「x^2の前の係数が文字」⇨「その文字が正か負かで場合分けする」

という変換をしているのですが、

ここで大切になってくるのは、その変換を検証しているかどうかです。

検証の一例ですが、

・この変換は常に成り立つ変換なのか？

・成り立つというなら、何故そう言い切れるのか？

・成り立たないとしたら、どういう例外があって、そのときはどうするのか？

といったことを検証した上で答えられるというのが②の目標になります。

これらを分かった上でルール化している生徒と、

ここは分かってないけど、とりあえずフレーズは覚えているという生徒では

定着度と応用力が大きく変わってきます。

と言いますのも、先程の

「二次関数の最大値・最小値を求める際に、

x^2の前の係数が文字であるならば、

その文字が正か負かで場合分けする」

という覚えにくくて長いフレーズも、実は一度理解してしまえば、

覚えるまでも無い当たり前の事実に変わります。

このやり方が身につけば、これまで頑張って覚えていた公式やルールの殆どは覚えなくてよくなりますので、

覚える量が格段に少なくなる→理解が深まる→その知識を応用させられる範囲が広がる

という合格者の思考のプロセスが身につきます。

そうすると勉強が進めば成績が急上昇するような種まき的勉強ができるようになり、やればやるほど成績があがり出します。

同じテキストを使って、同じ授業を受けているのに学力に差が生まれるのは、

検証をやっているか、それとも「授業で先生がやってたから」で考えることを止めているかの違いです。

もちろん、こうしたことを考えながら勉強するのは、慣れるまでは少し大変です。

しかし、わかるという喜びや単元を超えた繋がりに気付きを得られる学習方法ですので、慣れると大変どころかむしろ勉強に楽しさを与えてくれるものになります。

以上が参考書学習で目指すべき目標のお話でした。

最後までご覧になっていただきありがとうございます。

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【参考書は正しく使おう】成績が上がらない訳がない参考書の使い方：前編【医学部推薦入試 天王寺】

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