皆様お世話になっております.今回も,前回に引き続き,ネットでダウンロード可能なプテロの記載論文をまとめていきたいと思います.今回は,2015年から2012年に記載された種についてまとめます.
 前回の記事で,学名の記し方は日本列島の甲虫全種目録に則ると決めました.しかし,日本列島の甲虫全種目録の中には亜属名が(?)となっている種が存在します.なので,そのような種については以後亜属名を除いて記したいと思います.

2015年
Pterostichus nagasawai N. Ito & Ogai, 2015 / ホソヒラタオオズナガゴミムシ
 Noboru ITO, Takahiro OGAI (2015). A New Species of Macrocephalic Carabid from Nagano Prefecture, Japan (Coleoptera: Carabidae: Pterostichini), Japanese Journal of Systematic Entomology, 21 (2), pp.271–275.

Pterostichus (Nialoe) hiraii Morita, 2015 / センマイナガゴミムシ
 Seiji Morita (2015). A New Pterostichus (Coleoptera, Carabidae) from Shizuoka Prefecture, Central Japan, Elytra, Tokyo, New Series, 5 (1), pp.1–5.

2013年
Pterostichus momuranus Morita, Ohkawa & Kurihara, 2013 / モムラオオズナガゴミムシ
Pterostichus nakamiyorinus Morita, Ohkawa & Kurihara, 2013 / ナカミヨリオオズナガゴミムシ
 Seiji MORITA, Hideo OHKAWA, Takashi KURIHARA(2013). Two New Macrocephalic Pterostichine Carabids (Coleoptera, Carabidae) from Central Japan, Elytra, Tokyo, New Series, 3 (1), pp9–17.

2012年
Pterostichus gujoensis Toda, 2012 / カトウオオズナガゴミムシ
Pterostichus shikatai Toda, 2012 / シラホネオオズナガゴミムシ
 Naoki TODA(2012). Two New Macrocephalic Pterostichines (Coleoptera, Carabidae) from Central Japan, Elytra, Tokyo, New Series, 2 (1), pp.119–125.

Pterostichus (Epinialoe) ryoheii Morita, 2012 / クライヤマナガゴミムシ
 Seiji MORITA(2013). A New Pterostichus (Coleoptera, Carabidae) from Gifu Prefecture, Central Japan, Elytra, Tokyo, New Series, 2 (1), pp.109–113.

 今回の記事では上記7種についてまとめました.次回の記事では,2011年に記載された種についてまとめる予定です.四国をタイプ産地として記載された種が凄く多いため,20211年だけで1つの記事になると思います.もしかしたら,2つ以上の記事にするかも知れません.


1/25修正:ブログテーマをゴミムシの記録に分類していなかったので修正した。
 前回のブログ記事で,ネットでダウンロード可能なプテロの記載論文をまとめていくと書きましたが,その内容について2点ほど訂正します.一点目,学名は,属名、種小名、亜種小名以外に,亜属名,命名者,記載年も記そうと思います.記し方は,「日本列島の甲虫全種目録」に則ります.二点目,記事にまとめる年は適当となります.前回の記事では「今後2020年から10年ずつまとめて記事にしたいと思います」と書いていますが,年によって記載された種数が全く異なるので無理でした.
 というわけで,今回の記事では,2020年から2017年までの5種類の記載論文についてまとめたいと思います.

2020年
Pterostichus (Nialoe) hekosanensis Sasakawa, 2020 / イノウエナガゴミムシ
Kôji Sasakawa (2020). A new species of ground beetle and a revised list of the East Asian endemic subgenus Nialoe (s. lat.) (Coleoptera: Carabidae: Pterostichus). Oriantal Insects, 55(2),pp.204-215.

Pterostichus (Nialoe) monolineatus Sasakawa, Mitsuduka & Itô, 2020 / マルモリオオズゴナガゴミムシ
Kôji Sasakawa, Yoshiji Mitsuduka, Hirotarô Itô (2020). Unexpected Species Identities and Interspecific Relationships in a Subterranean Beetle Lineage, the Pterostichus macrogenys Species Group (Coleoptera, Carabidae), Revealed by Fine-Scale Field Sampling and Detailed Morphological Comparisons. Insects, 11(11):803.

Pterostichus (Petrophilus) eximius rishiridakensis Sasakawa, Berlov & Okuzaki, 2020
KÔJI SASAKAWA, OLEG BERLOV, YUTAKA OKUZAKI (2020). Taxonomic and nomenclatural changes in three species of Pterostichus Bonelli (Coleoptera: Carabidae) from the Far East. Zootaxa, 4822(3),pp416-424.

2017年
Pterostichus (Nialoe) shinbodakensis Sasakawa & Itô, 2017
Pterostichus (Nialoe) tateishiyamanus Sasakawa & Itô, 2017
Kôji Sasakawa, Hirotarô Itô (2017). Two new species of the Pterostichus macrogenys species group (Coleoptera, Carabidae) discovered in shallow subterranean habitats in northern Honshu, Japan. Subterranean Biology, 21(1), pp47-56.

 今回は論文をダウンロードできていないため載せませんでしたが,2019年にはPterostichus (Daisenialoe) yamashitai Morita, 2019 / ミノオナガゴミムシ,Pterostichus (Epinialoe) fumikoae Y. Kurosa, 2019 / キヨザサナガゴミムシ,Pterostichus (Nialoe) kaya Morita, 2019 / カヤナガゴミムシ,Pterostichus (Pterostichus) namedai Morita, 2019 / アワナガゴミムシの4種が記載されているようです.これらはいずれも発刊から5年経つと無料公開してくれる日本甲虫学会の出版している学会誌にて記載されていると思われるので,早ければ2024年に記載論文をダウンロードできるかもしれません.
 次回のブログでは、2015年から2012年の7種の記載論文についてまとめたいと思います.
どうもみなさん。全くもっていいほどブログを更新していない投稿主です。いままでにクワガタコガネとヒメオオクワガタの産卵セットを組んだと投稿しましたが、産卵数がゼロだったので報告しませんでした。実際はブログ用のデータをとっていなかっただけだとは口が裂けても言えない

今回は、クワカブ飼育ではなくて、ゴミムシについて書きたいと思います。尤も、主はゴミムシ初心者なので、参考にもならないと思いますが()

ゴミムシは同定したくてもよい図鑑が全く見当たらないです。一番種数の多い図鑑は保育社の「原色日本甲虫図鑑I-IV」だと思われますが、これが出版されてから40年近く経っています。当然、この間に新たに記載された新種が多数存在します。なので、これらの種に関しては、自分で記載論文を探すしかないのが現状です。学名は「日本列島の甲虫全種目録」〔1〕というサイトを参考にできますが、このサイトにはその種についての詳細な情報が載っていないので、そのあたりは他の文献をあたるしかないのです。尤も、その種の存在を知れるだけでもかなり有難いのですが。

主はゴミムシの中でもPterostichus属(通称プテロ)が好きなので、それについて書いていきたいと思います。僕が記載論文などをネットでダウンロードできたプテロの種について、記載年ごとに学名と記載論文を記していきたいと思います。学名は属名、種小名、亜種小名のみを記し、記載年と命名者は記しません。また、論文中で亜属名が記されている種に関しても、亜属名は記しません。おそらくこの記事で全ての種を記せないので、今後2020年から10年ずつまとめて記事にしたいと思います。もし、誤りや種の追加などがございましたら、気軽にコメントして下さい。

それにしても、文字だけで写真の一枚もないブログとかクソだな

参考
1)https://japanesebeetles.jimdofree.com/
2021/05/22

さて、本日はこの前衝動買いしてしまったクワガタコガネ(Kibakoganea Doherthyi)の産卵セットを組んだので紹介したいと思います。ところで、本種の種小名って何で大文字で始まっているんですかね?小文字で書かれているサイトもあったのですが、ラベルやいくつかのサイトでこう書かれていました。何か深い意味があるのでしょうか?

まず、購入した生体を紹介思います。



こちら、オスとなっております。



大きさはおのくらいです。小さくて可愛いですね。
ちなみに、メスを撮影するのを忘れていましたww

ところで、産卵セットは材産みクワガタの一般的な産卵セットと同じでいいそうです。あと、材は柔らかめの方がいいとか。でも、僕の手元には硬めの材しかなかったので、それで代用することにしました。一応一晩加水しましたが、それほど柔らかくはなりませんでした。今度、柔らかめの材を見付けたらこっそり組み直しておきます。
そして、組んだあとの写真はこちら



餌として、一応いつも使っている昆虫ゼリーを入れたのですが、本種は昆虫ゼリーの好き嫌いが多きみたいで、食べてくれてはいません...そのため、キュウリを入れたのですが、こちらも食べている気配はないです...まあ、産んでくれればいいんですよ。

最後ですが、幼虫が沢山とれたら様々な種類のマットで飼育して、どれが一番育つかとか実験してみたいと思います。
2021/03/30

さて、本日、最難関種のヒメオオクワガタ(Dorcus montivagus montivagus)の産卵セットを組みました。
私のような飼育度初心者の情報など到底頼りにならないと思いますが、どちらかというと自分用に書いたブログなのでいいよね。

用意したものは下記となります。
①カワラ材
②小ケース
③著者が小学生の頃からお世話になっている昆虫専門店(※)のクワガタ産卵飼育マット
④昆虫ゼリー
⑤ヒメオオクワガタ
※このブログへの掲載許可を貰っていないため、具体的な名前は挙げていません。どうかご容赦を

そして、組んだものが下の写真となります。

なんで組み終わった後の写真しかないんだよwwと突っ込んだ皆さん。スミマセン。途中の写真撮るのすっかり忘れていましたww

ちなみに、ヒメオオですが、メスは岩手県産で、オスが秋田県産となっております。
メスは先輩が偶然拾ったものを私が貰いました。曰く自分より私の方が産卵飼育のノウハウがある、とのことです。
オスは産卵セットを組みたいと件の昆虫専門店に相談したところ、偶然オスが余っていたとのことなので購入しました。理由としては、産卵率を少しでも上げるためです。メスが去年の秋採集だそうで、確実に交尾を済ませていると確証を持てないのでオスも用意したのです。

ところで、最初はミニケースで雌雄を同居させ、交尾させようとしたのですが、メスがオスをストーキングした上で攻撃してしまいました。なので、急遽産卵セットを組みました。産卵セットだと、ケースが大きくなるので、大丈夫かなと思った次第です。

それでは、どうか産んでくれ!と祈ったところで今回は以上にしたいと思います。