こんばんは。
ミステリ案内の稲葉の白兎です。
江戸川乱歩の「十字路」。
ポプラ社の少年版は「死の十字路」。
どっちでもいいですけど。
大人版も少年版もほぼ一緒。
江戸川乱歩の推理小説のNo. 1は
どれかと聞かれたら
破綻の少ない
この作品を推します。
松本清張が書いたと言ってもバレないくらい
見事に乱歩色はないし、
内容も素晴らしい。
清張センセの不倫カップル許すまじ!
の執念が漂ってきます。
まさか乱歩がこんな都会的で現代的な
モノを描くとは。
テレビでは岡田奈々が愛人役だったような。
小説の主人公の名は伊勢省吾。
伊勢正三ではありません(笑)。
子供心にこの哀れな青年実業家の名前は
覚えているのですよ。
何で自首しなかったん?
交差点で覚えのない厄介な死体を抱えたまま、
山奥の古井戸にドブンと捨てたまではよかったけど、
何やら目撃者がいた様子。
浮浪者のような目撃者。
伊勢は
何となく見られてたような気はしたものの、
まだ高を括ってました。
証拠がないんだから。
問題は芸術家の妹が
私立探偵に依頼し、
二つのグループが交差したこと。
現場の交差点近くで
花売り娘が
千鳥足の男性が車に乗り込むところを見てました。
探偵は、
車の持ち主を突き止めます。
その怪我をした男性は
一体、どこへ行ったのか?
何で行方不明のままなのか。
探偵は伊勢が何やら後ろ暗いことを
してると確信。
愛人の熱海のアリバイ工作も見破り
古井戸の目撃者まで
見つけてしまいます。
でも証拠がない。
だから、いくら脅されてもすかされても
伊勢は
知らない
知らない
知らない
で逃げようとします。
探偵は伊勢の前に
あるモノを持ってきます。
片方だけの婦人物の革靴。
それは、奥さんが履いていた靴でした。
死体をおんぶした時に脱げて
しまったであろう靴。
探偵は
その靴は、古井戸の目撃者である
浮浪者が持っていたと言います。
どこで俺はあいつの靴を落としたんだ⁈
降参してはいけない
降参してはいけない
愛人はもう半狂乱。
「もうダメよ、省吾さん」
でも靴なんて覚えがない。
探偵はデタラメを言ってる。
苦し紛れに靴を捏造👠したんだ
伊勢くんは粘ります。
しかし、
もはや
靴が本物かニセモノかは関係ない。
靴は意外な盲点でした。
お話はまだまだ続きますが、
敗色濃厚。
この後とんでもないクライマックスが。