こんばんは。
ミステリー案内の稲葉の白兎です。

久しぶりに大興奮のミステリー、

『マスカレードナイト』

映画を先に見て
原作を読みました。

原作読む気なかったです。

読むとしたら映画が気に入った場合。

前作の映画
『マスカレードホテル』は、

試行錯誤だったせいもあるけど
私的にはミステリーとしてのクオリティーは低かった。

ホテルとホテルウーマンの話にしか
見えなかった。

もちろん
ミステリー作家の原作だし
ミステリーものなのだけど、

宣伝が大上段過ぎて
期待しすぎの期待外れに終わりました。

期待というのはかなりのくせもの

キムタクものに外れなしなので
そこそこヒットするとは思いましたけど

これ、何回もブログに書いたので
要するに
マスカレードホテルのほうは、
ただのサスペンスでした。

褒めるとしたら
キムタク刑事と長澤まさみホテルウーマンのコンビが面白かった。

これだけ。

キムタクを映画に見るのは初めてで
巷でよく言われる悪口に
『どの役も一緒』という意味が
やっとわかりました。

新田刑事は
チャラい男に見えました。

原作の刑事がチャラいのか
キムタクの演技がチャラいのかは
わかりませんでした。

さて、期待しないで見たせいか
今回の『マスカレードナイト』は、
バリバリの犯人探し!

好きだよ、こういうの。
今さらですけど。

変わった形の『クローズドサークル』

ホテルの中に犯人が。

しかし、ホテルは街ナカにあり
孤立してないので

しかも容疑者の数が
数百人。

期待して見ないのが良かったみたいで
色々と満足でした。

不満足な点は
どこで新田刑事は犯人を特定したのか

あとは
三角関係の2人の中年女性たちが
映画のスピード早すぎて
未消化だったため、
原作を読むことにしました。

読んだら
ほぼ映画どおり。

これほど原作に忠実なミステリ映画は
珍しいな、
と思っていたら

犯人が姿を現した大団円から先が
ビックリのなんのつて

犯人の性別が‥

ここから先は言いませんが

やはり映像化は無理!

ではなくて
原作が無理すぎたかな?

ホテルマンを騙すなんて無理だろ

百戦錬磨のフロントを騙すなんて
無理ですわ。

知り合いのキャビンアテンダントが
昔、どんなに巧みに外見を装っても
中身の性別はすぐに分かると
言ってたのを覚えてます。

実際、目の前で正体を言い当てたのを
集まりで見たので
もちろんプライベートの時ですが

プロとはさすがだな、と思いました。

映画を見る直前にリゾートホテルに
泊まりましたが
やはりホテルのフロントというのは
見ていないようで
客のことを見ているんだなと改めて思った次第。

値段は高かつたけど、コンシェルジュは
置いてないホテル。
必要ないんでしょうね。
クレーマーもビジネスマンもほぼいないわけだし。
観光案内も難しくない。

で、原作です。

映画を脇に置いたとしても
十分、面白かつたです。

特に後半のスピード感がいいですね。

一気読みですよ。

警察とホテルマンの描写の比率が
半分半分で
見事に両立というんですか。

お互いを補足していたし。

やっぱり最後の種明かしが
非常に凝っていて
密告者・殺人者・脅迫者と

誰と誰が同じ人物なのか
誰が誰を脅迫しているのか

アタマ使いますよ。

見抜くことは無理なので
内容を理解するだけで十分お釣りが来ます。

映画でわからなかった部分が
スッキリ理解できます。

伏線はなかったですが

このヒト、後出しジャンケンが得意なのかな

伏線がないのはムカつくけど

劇場型犯罪ということで

陽動作戦を楽しむ小説です。

スペクタクルです。

いろいろ詰まってます。

ホテル物としても
昔のTBSテレビドラマ
『姉さん事件です』のセリフでおなじみの『HOTEL』を
超えたのではないでしょうか。

古くてすみません。

ホテルも日進月歩ですね。

で、一番印象的だったのは
真犯人は
2人のうち、どっちなんだろうと考えさせられたこと。
表向きはもちろんアノ人なんだけど、

告白に出てきた別の某客の方が
こえーぇぇぇというか、
陰の犯人というか、
一枚上手というか

殺人が成功していたら
この人、どうするんだろう??

それを踏まえた上で
また映画のほうを鑑賞してみたくなりました。

ミステリ好きでなくても
映画も原作も楽しめますよ

あなたもぜひ!

ちなみにロケに使われたホテルは
地味で
特に泊まりたいとも思わなかったな

浦安のシェラトンのほうがいいな