森くんのした
たくさんのことのなかで

わたしができたかもしれないことは
倒れたひとを
安全な場所に
運ぶことくらいだ

いや
それすら
躊躇するくらい


貧血
の検査結果をみた
ドクターに

きみは
血の気が多いから
貧血くらいで
ちょうどいいんですよ

って
わかもののころは
言われたものだ

なのに
いまのわたしは
どうだ

まるで
うさぎちゃん

かっちょよかったわたしは
今どこに


森くんに
少しでも近づくために
わたしは今

お風呂あがりに
開脚
をがんばっている

とりあえず
一年後には

180度開脚









「…みんなと違うってことは…いけませんよね」

よく「目が点になる」というが、
このときおれは「耳の穴が点」になった。
そして学校というものの本質を理解した。
ここは「教育」を授かる場などではない。
社会の即戦力と成り得るような「均質製品」を大量生産するための工場なのだ。


中島らも




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こどものことで
学校に召集されるので
しぶしぶ出向くが

二 ガ テ




なんせ
奴隷期間が長すぎて
したいこと自体
わからなくなりそう




さよなら、さよなら!
   あなたはそんなにパラソルを振る
   僕にはあんまり眩まぶしいのです
   あなたはそんなにパラソルを振る




『離別』 中原中也


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振るパラソルもないくせに

あんな
おきれいな
さよならをするんだったら

指のひとつも
噛みついておけばよかった

犬歯がないから
それでも
やさしいほうだよ


泣いてないかな
なんて

えらそうぶって
おもうときは

じぶんが
泣きたいとき


ごらん
立ち枯れてるね


醜い紫陽花

きみにみせたいな