不妊症は女性の問題というのはもう昔の話。
最近は、不妊症の原因は男性・女性とも半々であるのが常識。
男性不妊は泌尿器科で治療することが多いようですが、最近では不妊専門のクリニックに男性不妊外来を設けているところが増えてきています。以前は男性が検査をしたがらないことが多かったようですが、不妊症が男性側にも問題があるということが社会的にも認知されるようになり、検査をすることに抵抗がなくなってきているようです。
男性不妊で最も深刻な原因は、無精子症。射精した精液の中に精子が存在しない状態をいいますが、精巣で精子が作られているにもかかわらず、精液に精子がいない場合は、精管が閉じていることが原因で、閉塞性無精子症といいます。無精子症の20%程度がこの原因といわれています。
精管は通っているけれども、精子を作る精巣の機能が低下し、精子を作ることができなくなり、精液中に精子が存在しなくなる場合は、非閉塞性無精子症といい、無精子症の80%はこのタイプのようです。
非閉塞性無精子症には、遺伝的素因がある場合があり、その一つにセルトリオンリー症候群(SOC)というのがあります。
精子を作る過程でセルトリ細胞が重要な役割をします。セルトリ細胞の周囲で精子の細胞は成長していきますが、SOCの場合は、セルトリ細胞のみでその周囲に精子になる細胞がない状態をいいます。つまり、精子が全く作られていない状態なので、事実上その男性の子供を作ることは不可能ということになります。
ただ、このSCOには2つのパターンがあります。一つは病理診断もTESE組織もSCOである場合、もう一つは病理診断でSCOですがTESE組織で精子が見つかる場合です。
なので、SOCと診断されてもこの組織診することで、精子の細胞を見つけることが可能で、細胞が見つかれば、培養して受精能力を獲得し、顕微授精で受精することが可能です。
無精子症と診断されたとしても可能性はゼロではないので、精巣に負担がかからないよう、生活習慣を見直し、造精能力を高めていきましょう。当院では、ご夫婦で通院されている方も大勢いますので、鍼灸治療で体をケアすることをお勧めします。