背泳の指導(4) | 水泳道のブログ

背泳の指導(4)

◆いわゆる背面キック


両手を頭の上で伸ばして、バタ足をさせる

水泳指導をしていれば、説明するまでもありませんが、両手を上に伸ばし、頭の後ろでしっかりと手を合わせて泳がせます。※腕も指先もしっかりと伸ばして泳がせることがポイントになります。


もう自分ひとりで25メートル泳げるようになっているはずなので、どんどん泳がせましょう!

既に手つき背面キックをマスターしているので、指導するポイントは、ほとんどありませんが、背伸びをするような気持ちで指先までしっかり伸ばすということは、はじめから終わりまで、指導者が指導のポイントとして抑えておく必要があります。※腰が沈んでしまわないように、注意することは言うまでもありません。


このキックは、いわゆる両手で水をかき始めるための前段階の練習となります。

進行方向に対して、まっすぐに腕が伸びていないと、背泳が綺麗に泳げるようになるまでに時間が掛かってしまう可能性があるので、ここでしっかりと背伸びをするくらいのつもりで手を伸ばすように指導してください。


◆悪い見本も見せる(重要な指導のポイントのひとつ)

上に上げた手を広げたり、腕を極端に曲げたり、手の平をわざと両側にひろげ、抵抗をつけるなどの悪い見本も見せるようにします。

悪い見本を見せて、前に進まなくなることをしっかりと目で見て覚えさせることで非常に効果があがります。


その際、こうやって腕を広げてしまうと「水が邪魔をして前に進まなくなるでしょ?」だから「こうやって腕も指先も伸ばして、水に邪魔されないようにするためだよ」と泳ぎながらその違いをしっかりと頭に焼き付けさせます。


その時に、「みんなも早くかっこよく泳ぎたいよね?」「だから腕をしっかり伸ばそうね!」などと指導してみてください。


こういう指導をされた子供は、『水の抵抗があると先生でも前に進まなくなる』、『指先までしっかりのばせば、自分も早く泳げるようになるんだ』ということを自然に理解できるようになり、絶えず水の抵抗(言葉はしらなくても)をなくすためにどうすればいいのか?ということをいつも考えるようになります。


「水が邪魔をすると前に進まないんだ」という事実は、子供にとっては、理科の実験くらい、新鮮な知識になり、感動になります。

この感動をまだしっかりと泳げるようになる前に、知識として、埋め込んでしまいましょう!!


こういう指導をしっかり受けた子供は、他の種目を覚えるときも、絶えず、水の抵抗のことを考えるようになるものです。この先の指導が楽になるだけではなく、正しい姿勢をとることを心がけるようになり、上達も非常に早くなります。




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