夏の出来事を遡ってみると
6月30日に初日を迎えた「LOVE ON THE FLOOR」で夏が始まった感がします。
まずは事前に放送されたリハーサルの様子に、色んな意味でやられてしまいましたね。
リズム感抜群で踊り心にあふれた大ちゃんなら、きっと陸でのダンスもすぐにモノにするに違いないと思ってました。
今思うと、ダンサーの方にも大ちゃんにも失礼でした。
氷上では氷上の。フロアではフロアでの身体の動かし方があって、両者は多くの共通点があっても、足元の動きには大きな違いがあり、それぞれがその特性を生かすことに傾注して長い年月をかけてプロフェッショナルになっているのですね。
それにしても、基礎レッスンなしでいきなり女性と組まされるとか・・・!
小柄な大ちゃんが女性をリフトするなんて、無理~。
ほぼ同じ体系のアシスタントさんは上手にやってるから、やっぱり練習すればできるようになるのかな~。
でも、膝に負担がかかりそう。
フロアテクニックに苦戦する姿にも涙。
大ちゃんの焦りが画面からも伝わってきて、見ているだけの私も焦ってしまう。
そんな心配だらけの練習風景でしたから、場面が一転し、スタジオでの映像撮影シーンで受けた衝撃はものすごかったです。
数日前に予告の中でチラッと流れたあの大ちゃんを見た時も、いつもの大ちゃんと違う雰囲気に驚いたものですが、本放送の大ちゃんは短い映像から予想した以上の異次元ぶりでした。
男性でも女性でもない色気、切なさと激情、底知れぬ思いを垣間見せる一瞬のまなざしに戦慄が走りました。
なんなんだ、これは。
10年以上大ちゃんを見続けてきて、こんな大ちゃんを見るのは初めてでした。
「曲を感じて」演技するのが大ちゃんのスタイル。
哀愁を帯びた声とメロディーに大ちゃんは何を感じたのでしょうか。
上半身と顔のわずかな動きで、ここまで見る者の心を震わす表現をすることができるなんて。
今までも大ちゃんの表現力を素晴らしいと思っていたけれど、これまでは「滑り」「踊り」「表情」と、身体全体を使っていたものを、上半身だけで表現すると、ここまで突き抜けてしまうんですね。
すみません、大ちゃんの能力を見くびっていました。って、謝りたい。
これを見に行きたい!!
この映像を会場で見られるだけで、チケット代のもとは取れると思いました。
そして頭に浮かんだのは、映画「天井桟敷の人々」の登場人物、白塗りの顔に白いダブダブの衣装を着た男性の姿です。
「天井桟敷の人々」は1945年制作、マルセル・カルネ監督のフランス映画。
第二次大戦下に16億円もの費用と3年3か月もの期間をかけて制作された、パリの芝居小屋を舞台にした映画史に残る名作です。
主人公のバチストは、近代パントマイムの創始者で白塗りの顔や夢見るしぐさなど現代に引き継がれているピエロのスタイルの考案者であるジャン・ガスパール・ドビュローという実在の人物がモデルだそうです。
映画の中で演じられるパントマイム劇の動画を探したけれど見つからず。
代わりにバレエ作品になった動画があったので、貼っておきます。
これ、大ちゃんのソロプロ2つを思い出させる動きがちらほらありますね(^^
物語のどの部分の踊りなのかわかりませんけど、この衣裳からして私が探していた劇中劇ではないかと。
私が映画を見たのはもう10年以上も前のことで劇の詳細を覚えていないのですが、ぜひもう一度みたいものです。
映画自体も3時間半の長さを感じさせない、素晴らしい内容でした。
この動画の18秒と32秒あたりでバチストのパントマイムが見られます。
こうやって作品が後世に残せること、映画なら当然のことで、どんな作品でも可能なんですよね。
・・・ということで、今の私の夢はいつか大ちゃんの演技が映画として残されること。
氷上はもちろん、陸での演技も。
だけど、いわゆる演技集だと大ちゃんファンにしか見られないで終わってしまう。
だから、必然として大ちゃんの演技が披露される物語を誰か作ってくれないでしょうか。
「愛と哀しみのボレロ」でジョルジュ・ドンの「ボレロ」が、全世界の映画ファンや一般の人々に知れ渡り熱狂を引き起こしたように、大ちゃんの才能が今まで以上に広く知られ、愛されてほしいと願っています。
それともう一つ。
作品としてのパントマイム劇が見たい。
「実験」での大ちゃんは、ダンスよりもパントマイムに近い表現だったと言えるのかもしれないです。
私にはどこまでがパントマイムで、どこからがダンスなのかわからないですが、どのジャンルでも構わない。
表現に特化したパフォーマンスをもっと見たいだけですから。




