湖と森があり

また梅の木がある小高い丘(まではいかなくても高台)

が、ある情景美しく

空気のキレイな村を舞台としています





今日、ちょうどいい場所はないか探して写真を撮ってきました

一応、文章で描きたいのはこういう情景です

湖と森はさほど深く関わらないのですが…


葵へ


 あなたがここを発って3日が過ぎました。私は、あの夜、あの梅の木の下であなたと話をしたときのことを繰り返し思い出しています。あなたは傍にいないのに、思い出だけが傍にあります。それはとても切なくて、その様にどうにも我慢が出来なくり、あなたに手紙を書きました。あまり、書いたことがないので上手く書けているのか不安ですが、書いてみました。


 実際、筆を執ってはみたものの、伝えたいことはあの夜全て言い尽したので、あなたを想って心に浮かぶ思い出を一片ずつあなたに書いて送りたいと思います。それを読んで、あなたが懐かしがって、強く帰ってこようと望むように、必ず私のところへ戻ってこようと思うように


 私達が初めて出会った時、私は6歳、あなたは5歳でしたね。この村に御両親に連れられてやってきたあなたを見たのが最初でした。私の父は村の地主だったので、あなたのお父さんはこの村に住まわせてくれるようにお願いしにきたのでしたね。その願いに対して、父が行ったことを私は今でも申し訳なく思っています。




-3-に続く

―1955年、福岡県小倉市


 その来客は、私の目の前に突然過去を広げてみせた。それを見た瞬間、懐かしさと切なさと悲しさの折り交った感情が湧きあがり、それと共に嗚咽の混じった泣き声が漏れた。彼は、そんな私の様子を目を細めながら見守り、過去を胸に抱きしめて泣く私を落ち着くまで見守っていた。

「よかった。やっと、あなたに渡せた。」

「どうして、あなたがこれを?」

彼の顔が苦痛を感じているように歪み、眉間には深い皺が寄った。そして、申し訳なさそうに口を開いた。

「10年前、私は彼と同じところにいたんです。そして、同じところに行くはずでした。いや、本当は僕だけが行くはずだったんです。」

「……」

「でも、私の代わりに彼が行ってしまいました。私に『いつか、この手紙を彼女に届けてくれ』とだけ言い残して。」

「そう…だったのですか。ありがとうございます。」

「いえ、私も彼との約束が果たせてよかったです。どうか、読んであげて下さい。」

「はい、必ず」

彼は、それ以上はなにも言わず、ただ深々とお辞儀をして去って行った。私も、彼に深々とお辞儀をして見送った。そして、私は目の前の手紙一つ一つに目を通し始めた。


 私が彼に送った手紙と、

 私には届かなかった彼の手紙


色褪せた姿で、けれども、いつまでも色褪せない大切な思い出を連れて私の心を叩き、私を過去へと巻き戻していった。

今日から、ここで新しく小説を書き始めます

翠(スイ)と言います


更新の方は結構のんびりになると思いますが

よろしくお願いします